ここ最近葬儀は火葬式(直葬)と呼ばれる、通夜も告別式も行わない簡易な葬儀が増えてきたと言われています。葬儀社の方に話を聞くと、相当な比率になって来ているそうです。確かに、読経も行わない、食事も提供しないので、料金は安く抑えられると思います。でも、それで良いのでしょうかねぇ???



 



WEBソナエのサイトに一条真也さんの記事があったので下記に転記致します。



 



わたしたちは1人では生きていけません。誰かと一緒に暮らさなければなりません。では、誰とともに暮らすのか。まずは、家族であり、それから隣人です。考えてみれば、「家族」とは最大の「隣人」かもしれませんね。現代人はさまざまなストレスで不安な心を抱えて生きています。ちょうど、空中に漂う凧(たこ)のようなものです。そして、わたしは凧が最も安定して空に浮かぶためには縦糸と横糸が必要ではないかと思います。



縦糸とは時間軸で自分を支えてくれるもの、すなわち「先祖」です。この縦糸を「血縁」と呼びます。また、横糸とは空間軸から支えてくれる「隣人」です。この横糸を「地縁」と呼ぶのです。この縦横の2つの糸があれば、安定して宙に漂っていられる、すなわち心安らかに生きていられる。これこそ、人間にとっての「幸福」の正体だと思います。



この世にあるすべての物事や現象は、みなそれぞれ孤立したり、単独で存在しているのではありません。他と無関係では何も存在できないのです。すべてはバラバラであるのではなく、緻密な関わり合いをしています。この緻密な関わり合いを「縁」と呼びます。そして、縁ある者の集まりを「社会」と呼びます。ですから、「無縁社会」という言葉は本来おかしい表現であり、明らかな表現矛盾なのです。



「社会」とは最初から「有縁社会」なのです。そして、この世に張り巡らされている縁は目に見えませんが、それを可視化するものこそ冠婚葬祭ではないでしょうか。

(転記終了)



 



しっかりとした葬儀を行う事は、故人の地縁を清算することであり、遺族にとっては血縁を確認する機会でもあるのではないのでしょうか?これが必要かどうかは遺族の皆様がしっかりと考えるべき事の様に思います。時代の風潮に流されず、しっかりと考えて見て下さいね。



 



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引用元:火葬式の葬儀を通じて考える縁 縦糸と横糸