鈴木清という写真家について | 子育てオヤジの気になる情報源

鈴木清という写真家について

みなさんは「鈴木清」という写真家をご存知でしょうか?

鈴木清(すずき きよし、1943年11月30日 - 2000年3月23日)

福島県いわき市生まれ。
父親は炭鉱の坑夫で、母親は紡績工場の女工。

働いていた炭鉱が閉山後、漫画家を目指して上京。

ある日土門拳の写真集「筑豊のこどもたち」を見て、写真家を志す。

東京綜合写真専門学校卒業後、
全国の炭鉱をまわる「シリーズ・炭鉱の町」を「カメラ毎日」上で掲載し、写真家としてデビュー。

生前出版された写真集は全て自費出版で、
写真を撮るだけでなく、そのレイアウトなど編集まで気を遣い、独自の世界観を作り上げている。

母校の講師や看板描きをしながら生計を立てながら、写真集に対するこだわりをとことん追求し続けた。

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彼はその写真からよく「流れ者」と評されていますが、
以下のインタビューから、ごく普通の生活者としての感覚もきちんと持っていたようです。

「写真集を見ると、まるで僕は流れ者みたいですよね。でも全然そんなことはない。明らかに定住者ですよ。
子供を学校に上げなくちゃいけないとか、家族を養わなきゃとか、看板書きも不況の煽りを喰ってますよ。
だからこそその反動として山頭火になりたいし、金子光晴のように流れもしたい。」

・・・雑誌「スイッチ」94年11月号に掲載

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出版された写真集は自費出版ということもあり、なかなか実物を目にするチャンスもありませんが、
2010年12月19日(日)まで、以下で写真展が開かれています。

鈴木清写真展

綿密に練り上げられ、断片を幾重にも折り重ねた写真集とはちがった世界が展開されていると思います。
年末の忙しい時期でしょうが、お近くの方はぜひ時間を作って足を運んでみてください。
感想は後日またアップしますので、お楽しみに。