何故セックスというオシゴトを選んだのか。
借金・曲がった向上心(どす黒い野心ともいう)・心の病・
トラウマ(虐待とか)・自虐的思考・興味本位・・・
風俗嬢の志望動機はこんなもんかな。
で、あたしの動機は?
正直にいうと実は8年も前のことは覚えていない。
『あなたは好奇心の人だね』と昔の男に言われた。
なまこを初めて食べた人のように、
アナルセックスを初めて試した人のように、
とんこつで初めてスープを作った人のように、
あたしはその好奇心を現実にする人なのだそうだ。
確かにあたしの体を最大限に使って、
それを金に換えるというオシゴトに対して、
あたしは好奇心をくすぐられたし、自分でも驚くほど興味を持った。
実際のところ、あたしはセックスをオシゴトにするということ
(自分の体を金に換えるということ)に対して、
特別な嫌悪感も持たなかったし、抵抗感も覚えなかった。
罪悪感というものだけは、
彼がいる時に限ってはその彼に対して感じていたけれど、
あたし自身が罪悪感を覚えるものは、それ以外に何もなかった。
何か大事な部分が欠けているのかもしれないけれど、
欠落してるある部分を含めてあたしであると、あたしは思うのだ。
金の絡まないセックスに魅力を感じなくなったり、
これまでは胸をときめかせていた事柄(♂も含む)を
カスのようにしか感じなくなったり、
友達の恋愛相談に上手にのれなくなったり。
以前と変わったことで不便になったこともあるけれど、
オシゴトをしていなければ無知でしかなかったあたしを思うと、
ちっとも悲しくなったりしない。
もっとも、
・・・・あたしの世界はまだまだ全然狭い・・・・
ということは忘れてはいない。