国土交通省は今月17日、東京のタクシー初乗り運賃を410円に下げる実証実験の結果を発表し、日本人利用客の約6割が、410円になればタクシー利用回数が増えると回答したことを明らかにしました。
今回の実験の利用者アンケートの回答を平均したところ、初乗り運賃を引き下げることにより、タクシーの利用回数が月4.8回から月7.0回へ、約46%増加するという結果が得られたそうです。
大人になるにつれ、タクシーに乗る機会も増えるわけですが、「タクシー=高い」というイメージから、なるべく避けてしまうものですよね(笑)
そんな中、「初乗り730円」から「初乗り410円」となれば、利用客が増えるのも当然の結果でしょう。
しかし、なぜこのような大胆なことが出来るのでしょう?
詳細を見てみると、現在の一般的な都内のタクシーと、この実験のタクシーの料金は
(一般的な都内のタクシー)
2000mまで730円で、以後280mごと90円を加算
(実証実験のタクシー)
1059mまで410円で、以後237mごと80円を加算
となっています。
つまり、一般的な都内のタクシーの初乗りの限界「2000m」を、実証実験のタクシーで走るとすると、
(実証実験のタクシーで2000mを走ると)
410+(2000-1059)÷237×80=727.6円
となり、あまり値段が変わらないんですね。(実際は、計算上、2000mぴったりだと、かかる料金は650円で、あと数十メートル走ると730円となります。)
では、4000m走行するとどうなるのか。
(一般的な都内のタクシー)
730+(4000-2000)÷280×90=1372.8 (実際は1360円)
(実証実験のタクシー)
410+(4000-1059)÷237×80=1402.7 (実際は1370円)
料金は、実証実験のタクシーの方が高くなります。(気にするほどではないですけどね)
もちろん、これ以降は、少しずつ実証実験のタクシーの方が高くなります。
これぞ数字のマジックと言いますか、「安くなった」ように見えているだけで、普段タクシーに乗る距離を利用すると、あまり値段は変わっていないんですね。
私は、このタクシーに乗ったことがないのでよくわからないのですが、メーターが上がる回数が多くなるのは、それはそれでプレッシャーのような気がします。私が貧乏性なだけかもしれませんが(笑)
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