「一流の人はなぜそこまでコンディションにこだわるのか?」
上野啓樹/俣野成敏著
4.0/5.0
体調が悪くても気合いと根性で乗り切る!
そんな時代は終わった。
体調が悪い時点でプロ失格である。
体調はその人の生活習慣によって決まる。
というのが本書の根底にある考え方。
僕は、生活習慣がその人の人生を決めると思っているので、その考え方には大賛成。
さらにいうと、生活習慣は
睡眠・食事・運動・言葉
の4つで構成されると思っている。
よい睡眠をとり、よい食事をし、よい運動をし、よい言葉に触れる
これが習慣として根付いていたら、それだけで毎日は豊かなものになり、充実した人生につながっていくはずだ。
さて、本書はその4つの中でも、睡眠と食事
というかほぼ食事
にフォーカスしている。
では、主な内容を紹介しよう。
#空腹時はサーチュイン遺伝子が活性化し、集中力が上がる
→サーチュイン遺伝子とは、1999年にMITのLeonard Guarenteによって報告されたもので、長寿遺伝子とも呼ばれる。
これは実感としてよく分かる。僕も、仕事中は軽い空腹状態を維持するようにしている。
ちなみに"Leonard Guarente sirtuin"でPubmed検索してみたら76件の論文がヒットした。1999年のものはなかったが、この人はサーチュイン遺伝子の研究をライフワークとしたんだな。
興味がわいたので、Leonard Guarente博士の本をAmazonでたった今購入。
読んだらアップします。
#カロリーはただの熱量の単位であり、ダイエットにも健康にも関係ない
→食べ物の質や食べ方が重要なのであって、カロリーにこだわるのは無意味であるという主張。
本書の提唱する食べ方を実践すれば、必然的にカロリーも減るとは思うけど、それはあくまで結果であって、出発点ではないということ。
#消化時間が長くなれば、それだけ体力を消耗する
→「実は、食べ物を消化するのはかなりのエネルギーを要する。よって、消化に時間のかかるものばかり食べていては、確実にパフォーマンスは低下する。最も消化時間が短いのが果物で40分、野菜が2時間、炭水化物が8時間、肉は12時間から24時間」と書いてある。
ここでいう消化時間とは、胃と小腸における消化時間のことを意味すると思われる。
消化時間の長いものを食べるときは、よく噛むことで短縮できる。
#果物には数多くの恩恵がある
→前述の通り、果物は消化時間が短い。さらに、「抗酸化作用の高いポリフェノール、食欲を抑えるアミノ酸、便通をよくする食物繊維が豊富。」などと書いてある。
かなりざっくりとした記述だ。すべての果物がポリフェノールを含有しているわけでもないだろうし、すべてのアミノ酸が食欲を抑えるわけでもないだろうに。
とはいえ、僕も果物はほぼ毎日食べる。上手に食べればいいと思う。
賛成できないのが、「果糖と砂糖は違う。糖尿病の人にこそフルーツを食べてほしい。」という記述。
大胆な主張の割に根拠が示されていない。これは行き過ぎな印象を受ける。
#夕食は寝る3時間前には済ませる
→たくさん寝たはずなのに、起きたら体がだるい。それは、食事を遅い時間に摂取したせい。
自分は寝ていても、消化器は働かされているので、体力を消耗している。だから、就寝の3時間前には食事を終えておくべきだ。
これは大賛成。空腹とともに目覚められた日は、それだけで最高のスタートだと思う。
夕食を何時に食べるかが、睡眠の質に最も影響するのではないだろうか。
その他にも色々書いてあったけれど、最も重要なメッセージは「空腹状態を価値あるものとして受け入れる」ではなかろうか。
常に最高のパフォーマンスができるように、生活習慣を整えるという、根本的な発想は全面的に賛成。
根拠が弱いので鵜呑みにはできない記述もあるが、本としては読みやすいので、意識改革の入り口としてはいいと思う。
