ブログネタ:一票の格差って感じたことある? | ブロッギン敗北【ご愛読ありがとうございました】

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アウシュヴィッツが陸の上のジェノサイド、ヒロシマ・ナガサキが空からのジェノサイドだったとすれば、水俣病は海からのジェノサイドである。(栗原彬)
そして21世紀のいま、史上最悪のジェノサイドがパレスチナの地で、殺人国家イスラエルによって遂行されている…


 原稿締め切りに追われて,ゆっくりブログを書いている余裕がないので,簡単に書き捨てるが,今,新聞等を賑わしている「一票の格差」問題がどうも胡散臭くてたまらない。また,この「一票の格差」について全国一律に提訴している「一人一票実現国民会議」の弁護士連中も何だか胡散臭い。どういう面子か詳しくは知らないが,少なくとも,一票の価値が軽い選挙区の住民(市民)が投票権の不平等に不満を抱き,訴訟を起こしたものではない。先日,成年後見人制度のために選挙権を認められなかった知的障害者が起こした裁判の判決とは明らかに違うケースであることは強調されねばならない。「一票の格差」訴訟では,具体的に平等権を侵害されたとして被害者が訴訟を起こしたものではないのだ。それは,選挙権を奪われた者が主体となり,権利の平等を求めて起こした,かつての婦人解放運動や自由民権運動とは違う。弁護士先生たちによる,いわば上からの押しつけ民主主義だ。「一票の格差」訴訟など,税金の無駄遣いにすぎん。

 何故に彼ら「一人一票実現国民会議」の連中は「一票の格差」だけに拘って,今の選挙制度,つまり小選挙区制に対しては疑問を発しないのか。問題が小選挙区制にあることは明らかだろう。今の制度のままで「一票の格差」を是正するためには人口が変動するたびに小選挙区の区割りを見直さなければならず,真の意味での「一票の格差」是正にはならないのではないか。区割りの見直しに伴う煩瑣な作業は時間とお金の無駄だ。本気で「一票の格差」を是正する気があるのなら,選挙制度を根本的に変えるほかない。一番いいのは,全国一区の比例代表制だろう。しかし,米軍基地の集中する沖縄や,原発事故の収束していない福島,それに奄美や佐渡などの離島などは特別に議席を設けるなど,「1人別枠制」の継続も含めて少数者や過疎地域の声を国政に届けられるような工夫も必要であろう。

 少数意見の尊重は多数決原理とともに民主主義の原則だ。今の「一票の格差」訴訟と違憲判決の流れは,多数者の専制と,中央による地方の収奪へと導く可能性を孕む。


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