開戦記念日 | ブロッギン敗北【ご愛読ありがとうございました】

ブロッギン敗北【ご愛読ありがとうございました】

アウシュヴィッツが陸の上のジェノサイド、ヒロシマ・ナガサキが空からのジェノサイドだったとすれば、水俣病は海からのジェノサイドである。(栗原彬)
そして21世紀のいま、史上最悪のジェノサイドがパレスチナの地で、殺人国家イスラエルによって遂行されている…


 昨日というか,もうおとといになってしまったが,12月8日は日本が太平洋戦争を始めた日。8月15日の終戦記念日と比べてネグレクトされがちだが,この始まりがなければ,終わりもなかったわけだから,もっとこの日が関心を集めてもいいはずだ。しかも,ちょうど30年前からジョン・レノンの命日とブッキングするようになったため,いよいよ12月8日は開戦の日として注目されなくなった。だが,終戦の日とともに,この日も,戦争の悲しみをかみしめる機会として相応しい。

 説明するまでもなく,69年前の12月8日,日本軍がハワイ真珠湾を奇襲攻撃してアメリカ太平洋艦隊をほぼ壊滅し,同日,マレー半島にも奇襲上陸し占領する。この日本の緒戦の派手な勝利だけが取り上げられがちだが,真珠湾攻撃によって日本側にも犠牲者が多く出たことはあまり知られていない。このことをテレビのニュース番組で特集していたが,真珠湾を攻撃した飛行機部隊が何機か山中に墜落し,飛行士は爆死した。その遺骨はまだ山中にそのまま残っているという。このことを知ると,まだ戦後は終わっていないということを改めて強く感じた。爆死した飛行士の婚約者が真珠湾の地を訪れ,そこの記念館で,婚約者が操縦していたであろう飛行機の破片を見つめて,「日本に抱いて帰りたい」とつぶやいた言葉が胸を打った。真珠湾攻撃の勝利の裏には,戦争の常識に違わず悲しい物語があった,というのが番組の趣旨であろう。戦争に勝者と敗者があるとしても,その両者ともに共通して必ずあるものは,死者というvictimである。これが戦争の本質にほかならない。

 なお,視聴率アップか演出効果を狙ったのであろうが,番組でのインタビューワーが,終戦の特集のときと同じく,何故かまた女優の綾瀬はるかであったことには,いまだに違和感を覚える。


 ところで,先に書いたように,12月8日はジョン・レノンの命日でもある。若きジョンはこう言った。「もし君が戦争を望まなければ,戦争が起きることはない。

 ジョンのような理想主義者の言うことなんて全部幻想だ,と現実主義者は吐き捨てるように言うだろう。そう,その通り,幻想である。しかし,幻想だから大切なのだ。幻想こそが現実を変える力を持っている。逆に,幻想が消えたとき,戦争の危機に直面することになるだろう。昨今の中国による威嚇や北朝鮮による砲撃は,両国においてまさに幻想が抹殺されたことによって起こったと言っても的外れではない。

 僕は若者に言いたい。「青年よ,大志を抱け!(Boys, be ambitious !)」(クラークの言葉)でもなく,「青年よ,大尻を抱け!」(寺山修司「書を捨てよ,町へ出よう」から)でもない。――――「青年よ,幻想を抱け!(Boys, be illusionary !)

 平和なんてものは幻想にすぎんよ。だけど,幻想ほど平和的なものはないんだ。



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  甦る'90年代!!!

 メアリー・J・ブライジの来日公演があることを,遅まきながら,maldives氏のブログで知った。これは我が青春の'90年代を彩った最重要人物であるから,行くことが義務づけられている。例によって,ここ052エリアはスルーだから,東京か大阪に行くしかない。というわけで,今日の1曲目はメアリー・J・ブライジの「I am」。



 日本の'90年代のミュージック・シーンの重要人物といえば,TK(?)。最近は少しずつ活動も再開しているようだが,今日は小室の名を最初に世に知らしめたバンド,TMネットワークの曲をアップ。最近は浜崎あゆみもカバーした「SEVEN DAYS WAR 」。



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