
日付変わって昨日8/1は,露崎春女のライブで名古屋ブルーノートへ行ってきた。ライブでのMC第一声は「名古屋って,こんなに暑かった?」だった。これには思わず共感した。前日に岡山でイベントがあり,当日名古屋に入ったらしいのだが,名古屋の蒸し暑さに驚いていた。確かに神奈川に比べても3,4度は気温が高く,最近は毎日35~37度位ある。それはともかく,そんなむかつくほど暑い中でのライブであった。やっぱり歌が上手いなぁというのが第一印象。思っていたよりも小柄な方だったので,一層あの声量には驚かされた。しかもアコースティックな演奏が多かったのもあって,結構,生歌が堪能できたのもよかった。
露崎春女の楽曲に出会ったのは,彼女がデビューしたての確か14,5年前,「太陽」だったと記憶している。その他,GTSとのコラボ曲も会ったような気もするが,定かではない。その後,Lyrico(リリコ)に名前を変えて活動していたが,2年前にまた露崎春女に戻ったらしい。そのことは最近まで知らなかった。だから,リリコ名義の楽曲はほとんど知らないし,露崎名義の最近の曲も知らないが,初期のころをよく聴いていたので,今回のライブに行こうと思った。
露崎がデビューした90年代初めは,日本ではR&Bはまだ全く浸透していなかったし,確かダブルやミーシャなんかもデビューする前だったと思う。そんな中でホイットニーの曲などを日本人シンガーが,オリジナルに引けを取らない驚異的な声域と圧倒的なボーカルで歌いこなしているのを聴いて,凄いシンガーが出てきたなという印象だった。それに加えて,彼女の書くリリックもまた良かった。にもかかわらず,僕は90年代に成熟期を迎えた本場アメリカのR&Bにもっぱら傾倒し,あまり日本人の曲は聴かなくなってしまい,露崎春女も僕の中ではフェードアウトしていった。しかもリリコと名前を変えてしまったから,余計に消息がつかめなくなったのだが,今年6月頃,ブルーノートのスケジュールに露崎春女の名前を見て,懐かしさとともに,彼女の曲が無性に聴きたくなった。CDはまだあると思った。90年代の露崎名義のCDが3枚あった。早速聴いたら,今聴いても聴きごたえのある楽曲が並んでいた。アメリカのR&Bの質感を携えながら,ゴスペル,ソウル,ヒップホップ,ポップ,ファンク,ダンスといったさまざまな要素を歌いこなしているのだから,恐れ入る。しかも90年代の半ばに,こんなバラエティに富んだサウンドをやっていたとは,当時はあまり気にも留めなかった。逆に何でも出来てしまう所が,アーティストとして没個性的でマイナス面だったのかもしれない。アメリカのアーティストにたとえるなら,スケールは劣るにしてもホイットニー・ヒューストンやマライヤ・キャリー,ディナ・キャロルとかウェンディ・モートンあたりに近いのかな。
ライブでも何かカバーをやってくれるかなと期待していたところ,何とブレンダ・K・スターのI Still Believeを披露してくれた。「懐かしい~」と思いながら聴いていたのだが,やっぱり凄く上手い。こういう洋楽バラードやホイットニーの曲などをカバーさせたら,おそらく日本人では彼女の右に出るシンガーはいないと思う。本人もいつかカバー・アルバムを出せたら,と言っていたが,是非とも実現してほしい。
ライブでは古い曲も新しい曲も半々くらいでやってくれたが,いい意味で昔と変わっていなかった。すなわち,彼女の歌心,ソウルは変わっていなかった。そしてそれは永遠に変わらないだろう。やはり彼女の歌は"本物"。昨日はそれを実感したライブだった。
昨日の詳しいセットリストは覚えていないが,印象に残った楽曲を下にYou Tubeでアップしておく。
①ブレンダ・K・スター「I Still Believe」←いやぁホント懐かしい~
②露崎春女「太陽」←最後が好き!♪パーラダイス,パーラダイス♪
③露崎春女「Home In Your Arms」←アコースティックにパフォーマンスしてくれた
④露崎春女「Believe Yourself」 ←やっぱりやってくれた(‐^▽^‐)
⑤リリコ「You'll Be Alright」←アンコール前のラス曲
⑥露崎春女「One Summer Day」←今の時期に合わせてセレクトしてくれた。リリックがいいね
⑦露崎春女「Forever In Your Heart」←ラストナンバーだった
