4月に実家に越してきて以来,仕事としては自宅で,教材の執筆・校正と,小さな通販サイトの運営を行っているのみである。3月までは主収入として経営していた塾の収入があったのだが,今はそれを譲渡してなくなったため,いわば副収入だけで生計を立てている状況である。目の不自由な親の介護があるため,できる仕事も制限があるが,何か新しいことを手がけようと考え,事業計画を構想・立案したり,ビジネス・パートナーや投資家などを募ったりしていたところに,あるビジネスの話が舞い込んできた。それで本日急遽,意想外の大阪再訪となった。
ある社団法人(公益法人)の運営(理事)の話だが,今までやってきた事業とはスケールが違い,教育・研究の分野しか知らない硬派の自分にできるかどうか不安がよぎる。自分としてはおそらく人生最後の大きな仕事になるであろうが,執筆の仕事をもっと手広くやりたいという思いもあり,まだ決断できていない。今,人生の大きな岐路に立つ。
高村光太郎は,有名な「道程」という詩で「僕の前に道はない,僕の後ろに道はできる」と書いたが,その後ろの道が分からないというのは,やみくもに苦しい。心がうめき,もがき,痛む。一つだけ今はっきりと言えることは,後ろの道がどんな道かは分からないが,とにかく自分で切り開いていかねばならぬということ。
ここに,今の僕の心境に合った光太郎の詩がある。
何処(いづこ)にか走らざるべからず
走るべき処なし
何事か為(な)さざるべからず
為すべき事なし
坐するに堪へず
脅迫は大地に満てり
(中略)
ああ、走る可(べ)き道を教へよ
為すべき事を知らしめよ
氷河の底は火の如くに痛し
痛し、痛し
(「寂寥」から抜粋)
純粋に生きようとする者だけが味わう痛みであろうか。
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