「この会社で頑張れたから、もうどんな会社でも大丈夫です!」とYさんは笑っていいました | 決断コンサルタント 木村英一 の オフィシャルブログ

「この会社で頑張れたから、もうどんな会社でも大丈夫です!」とYさんは笑っていいました


こんにちは、木村英一です。
新規事業を立ち上げに夢中になっている今だからでしょうか?
ふと、昔のことを思い出しました。

私の原点でもあります。


「この会社で頑張れたから、もうどんな会社でも大丈夫です!」
とYさんは、笑って言いました。

半分本気で、半分冗談とも取れるその声を聞きながら、
改めて企業経営の責任の重さを感じずにいられませんでした。

そして、
「絶対に、もう絶対に、会社を潰すことはしない」
心の中で繰り返したのを今でも覚えています。

かつて役員を務めていた会社で、会社を清算したことが
あります。

社内外の利害関係者との間で、何度も何度も調整し
熟慮の上の結果ではありました。

それでも、会社が無くなることで、一緒に働いてきた社員
すべてを別の会社、別の事業で吸収することはできませんでした。

私は、事業部の責任者として、なんとか新しい事業を立ち上げ
そこで、人員とリソースの活用を画策しましたが、
投資家、関係各所との調整はつかず、新規事業は資本関係の
ない法人で立ち上げることになったのです。

トラブル続きの会社の再建のため、入社してから、想像
を遙かに超える、マイナス要員の多さに、クラクラしながらも、
毎日がもう綱渡りの連続。

前経営陣に対する不信感を引きずる組織には
正論は、空虚に響くだけでした。

不信の連鎖を断ち切り、プラスの芽を創るためには、
とにかく小さな結果を見せ、「ちょっとやるな。」という
感想を積み上げていく。

ただ、不信感が充満した組織では、7つ成功しても、8つめ
失敗すれば、それ観たことかと、鬼の首を取ったような
喜びよう。

賽の河原の石積みのような作業の連続

それでも、やり続けるしかありませんでした。

前経営陣に距離の近かった社員の中には、後ろから
槍で突き刺してくる者もいて、席の周辺で話す内容にも
細心の注意を払う必要もあり、緊張の連続。

もちろん、反抗的な社員ばかりではなく、わずかでは
ありますが、こちらの真摯な態度に、少しずつ、心を開いて
協力してくれる人達もぽろぽろ現われ始めます。

企画やドキュメント作りは得意でも、
デザインセンスゼロの私を見かねて、
助け船を出してくれたのがYさんでした。

「それは、私がやります!」

それまでは、受け身的な仕事しかしない。
何か依頼をすると、ばっちり嫌々顔で振り向くYさん
でした。

信頼関係という言葉を使うとちょっと安っぽい。
だけど、着実に信頼が積み上がり、お互いに尊重しあう
という関係が作り上げられていったのです。

そうは言っても、人はそんなに急に変わりません。

常に、緊急案件が舞い込むなかで、Yさんの業務
負荷も高くなります。

「それは、ちょっと無理です。」
「えー、それ今からやるんですか?」

なんて言葉での応戦に耐えつつ、一緒にいくつもの
山を越えました。

業績は回復傾向が顕著になってくると協力者も
増えてきました。

社内の雰囲気も見る見るよくなり、福利厚生を
充実させようななんて、言葉が飛び出すころ、
業績とは全く関係のないところから、わき出てきた
事業継続に対する大きな暗雲でした。

前経営陣の残した爆弾はあまりに大きなもの
だったのです。

社員には悟られまいと振る舞っても、小さな
会社では、限度があります。

おそらく不安を感じていたことでしょう。

だけど、「業績が上がれば、すべての問題が
解決するんだ!」という私の言葉を信じて、
あれほど嫌がっていた、テレアポにすら
Yさんは、積極的に関わってくれるように
なっていました。

「ここの部分は、今日と明日、再度電話を
してみます。」

「この人は凄く興味を持っているようでした
けど、ちょっと不安が大きいみたいです。」

報告をこちらが求めているわけでもないのに、
ドンドン私に、状況報告をしてくれるYさんの
真摯な姿勢に、今度は逆に私のほうが勇気
づけられていました。

「俺も頑張らないと」と。

残念ながら、その会社は精算することになり、
Yさんは、会社の精算とともに、解雇となりました。

私は、別の法人の役員として、また新規事業を
担当し、3年間の後に10億円を超える資金調達
に関わり、2つの事業を立ち上げました。

あの激動の企業再建の数年間。

本来なら、エネルギーを使い果たして、
1年2年ぼんやりしてもおかしないくらい、
馬車馬のように働いた数年間でした。

でも、全然疲れを感じることなく
その後も頑張れたのは、あのYさんの言葉
です。

「この会社で頑張れたから、もうどんな会社でも大丈夫です!」
Yさんが、気丈に笑顔でいう言葉を、
私はもの悲しさと共に聞き、そして、決断したのです。

今は、立場も、職種も変わりました

でも、変わらないことがあります。

それは、
「私が関わる組織、人が、将来に希望を見いだす」
ために、私が力を尽くすということ。

これは、今までも、そして、これからも変わりません。


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木村英一

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