がんちゃんから直接会って話したいことがあると電話があって、仕事が終わってから会う約束をした。
岩「こんな時間になってしまって申し訳ない。」
楓「大丈夫です。それで話って…?」
岩「実は、」
がんちゃんから金森氏に会って話したことを聞いた。
楓「…」
岩「それでこれが金森さんが書かれた文章なんだ。許せないよな、こんなんで許せるわけない。」
楓「がんちゃん、もうこれ以上はいいです。」
岩「でもさ、」
楓「私、今全て忘れました。だからもういいんです。これ以上巻き込んでいいはずがない。もうがんちゃんも忘れてください。」
岩「俺は巻き込まれただなんて思ってないよ。それとも俺、踏み込みすぎたかな?それなら謝る。」
楓「とんでもないです、がんちゃんが謝る必要は本当にないです。ただもうがんちゃんにもあの出来事を覚えていて欲しくないんです。
…がんちゃん、ありがとうございました。」
話終えると楓はお辞儀をして帰っていった。
帰ろうとする楓さんを追いかけてもっと話をすれば良かったかもしれないができなかった。
俺のしたことがかえって楓さんの傷を深めてしまったのかもと思うと、追いかけられなかった。
ありがとうと言った楓さんは元気のない顔をしていた…
俺は…俺は…彼女を悲しませるために解決したいわけじゃない!
それなのにあんな悲しそうな顔をさせてしまった。
今度どんなふうに会えばいいんだ…