ある日、がんちゃんとマネージャーから芸能人も多数いるパーティーで少し演奏して欲しいと声をかけてもらった。
色々な芸能人やセレブや様々な業界人がいる。
演奏は3曲。決して大きなステージではないけれど精一杯演奏した。
楓「ありがとうございました。」
マネージャー「楓さん、この後少し挨拶に回ってから帰りましょう。」
楓「分かりました。」
大御所俳優や最近話題の監督に挨拶をして、ひと段落ついた時、マネージャーの携帯が鳴った。
マネージャー「ちょっと向こうで電話してきます。帰られる際は声かけて下さい。車回しますので。」
楓「分かりました。お願いします。」
マネージャー「あっ、もしもし〜…」
部屋の角で楓が1人立っていると派手な男性が近付いてきた。
男「あれ?さっきバイオリンを弾いてた人だよね?」
楓「はい、そうです。」
女「ちょっと何声かけてんのよー。」
背が高くて綺麗な女性が追ってやってきた。
男「ほらこの人バイオリンの。」
女「あー。へぇ…あなたなんだぁ。」
2人共、お酒がなかなか回っている様子。
女「ほらあなたも飲んだら?」
楓「いえ、すみません。私は仕事中なので。」
男「いいじゃん付き合ってよ!それかこれから王子と抜け出してデートとか?クスクスクス(笑)」
楓「えっ?」
女「知ってる人は知ってるからね。なんであんたなんだろ〜」
男「お前とは違って女らしい魅力があるからだろ(笑)」
女「はぁ?!」
男「お近づきの挨拶の代わりに、はいどーぞ。」
男が差し出したのは強そうなお酒。
楓「ですからすみません、今は…」
女「そーゆーのいいから。」
男「ほら!」
囲まれて断れない雰囲気にのまれ、強引に渡されたお酒を飲んだ。
男「ヒュ〜♪」
楓「‼︎」
男「この後も楽しんでってよ。」
スッと男の顔が近づいてきたと思ったら、無理矢理キスされた。
楓「やめて!」
女「なにムキになってんの?こんなの挨拶でしょ~あははっ‼︎」
楓「…っ‼︎失礼します。」
男女の間をスッと走って通り抜けて、風に当たりたくてベランダへ出た。