莉子「おはようございます。」
スタッフ「!!!おはようございます。もう大丈夫なんですか?風邪をこじらせちゃったって聞いてましたが…」
莉子「うん、大丈夫。また今日も宜しくね!」
治療はしなければいけないけれど
静かにして過ごすだけなんて嫌!
絶対に嫌!
私、やりたいことをやっとスタートできたの。
一緒に笑っていたいって思う人にやっと巡り会えたの!
だから、逃げない。
どちらからも逃げない。
私は前に進むんだ。私らしく人生を進める。
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岩「こんばんはー♪」
莉子「いらっしゃ…がんちゃん!」
岩「入っていい?」
莉子「もちろん。お好きな席、どーぞ♪」
岩「ありがと♪あれ…今日は莉子1人?」
莉子「そうなの、スタッフの子早退しちゃって。だからもう今日は早く閉めようと思ってて。」
岩「じゃぁさ、この後少し出掛けないか?」
莉子「うん、出掛けたい!」
お店を一時間早く閉めて二階の部屋で出掛ける支度をしているとカフェの方から階段を登ってくる足音が聞こえた。
莉子「がんちゃん?あとちょっと待ってて…」
兄「莉子…どこかいくのか?」
莉子「お兄ちゃん?!」
兄「もうすぐ閉店時間だからと思って来てみたら入口は閉まってるし、カフェに岩田さんがいるし何がなんだか…」
莉子「ごめん、今日○○さんが早退しちゃったから早くお店を閉めたの。で、がんちゃ…岩田さんがちょうど来てくれて…」
兄「こんな夜まで働いてたのに今から出掛けて大丈夫なのか?」
莉子「大丈夫だよ。」
兄「無理はダメだからな。なにかあったら必ず連絡すること!」
お兄ちゃんの手が優しく頭をトントンと撫でてくれた。
莉子「はーい。行ってきます!♪」