岩(ここへ来るのは2ヶ月ぶりくらいになっちゃったなー。ってか閉店時間ギリギリじゃん!)
莉子のカフェの扉を開けると莉子のお兄さんが立っていた。
兄「いらっしゃいませ。…あ。」
岩「こんばんは。」
莉子「いらっしゃいませ!」
兄「…。」
莉子「こちらにどうぞ♪」
岩「ホットもらえるかな?」
莉子「はいっ!もう少しで終わるから♡」
ゆっくりコーヒーを飲んでいると、1人また1人とお客さんが帰っていく。
閉店時間が過ぎると他のスタッフも莉子のお兄さんもみんな帰っていった。
俺はカウンターの向こう側で最後の片付けをしている莉子に話かけた。
岩「ずっと会えなくてごめんな。」
莉子「お互いに忙しかったから仕方ないよ。」
岩「莉子は休みは取れてる?」
莉子「うん。最近はちゃんと休んでるよ。ぁっ…」
ガシャーンッ!!
岩「莉子?!」
莉子の姿がスッと視界から消えた。
岩「大丈夫か?!」
慌ててカウンター内に回ってみると、莉子がその場に座り込んでいる。
莉子「っ…平気平気、最近貧血気味で…」
岩「部屋まで連れてくよ。」
莉子を抱き上げた時、その細くて柔らかい身体がすごく軽く感じた。
莉子「ありがとう、少し休めばよくなるから。」
岩「今日はもう休みなよ。」
莉子「やだ…せっかく久々に会えたのに…」
岩「じゃぁずっと横にいるからこのまま話そう。」
莉子「本当?」
岩「ホント。明日の朝になったとしても莉子が眠るまでいるから。」