岩「そういえば割れた食器で怪我はしなかった?」
莉子「うん…大丈夫。」
岩「良かった。」
莉子「ねぇがんちゃん、」
岩「ん?」
莉子「…ううん、なんにも。呼んでみただけ。」
岩「なんだよ~(笑)」
莉子「えへへ、ごめんごめん(笑)」
岩「寒くない?」
莉子「大丈夫。ねぇがんちゃん、手繋いでくれる?」
岩「いいよ。」
莉子「がんちゃんが傍にいてくれて…嬉しいな。」
岩「俺も一緒に居られる時間が嬉しいよ。」
手を優しくギュッと握ってくれたがんちゃんの手の暖かさに安心して莉子は眠った。
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莉子「ん…朝?もう起きなきゃ。」
ゆっくりと一階に降りていくとそこにはがんちゃんが居た。
岩「おはよう。」
莉子「おはよう。がんちゃんずっと居てくれたんだね。」
岩「うん。莉子、体調どう?」
莉子「大丈夫!ほらもう元気元気!」
岩「でも無理は禁物だからな。」
莉子「はーい♪」
岩「簡単に朝ご飯作ったから一緒に食べるか?」
莉子「うん!…ぁ!もしかして、がんちゃん、あの割れた食器片付けてくれたの?」
岩「あぁ。莉子が寝てからやること特になかったし。」
莉子「ありがとう。何から何まで…」
岩「いいんだ。最近特に忙しくてなかなか莉子にしてやれることなかったからさ。」
莉子「そんな…っ。こうして傍にいてくれるだけで充分なくらいだよ。」
莉子はがんちゃんにギュッと抱きついた。
いい香りとぬくもり。そして強い心臓の音が聞こえた。
莉子「がんちゃん…大好き。」
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倒れた日から数日後からまたどことなく不調を感じて莉子は病院へ行った。
兄「おかえり。薬もらってきたか?」
莉子「…うん。」
兄「…?莉子?」
莉子「お兄ちゃんごめんなさい…っ。私、お母さんと同じ病気になっちゃったかも。」
兄「本当なのか?!」
莉子「分からない。でも今度検査入院して下さいって…。遺伝性の高い病気だって分かってはいたけど、お兄ちゃん…私どうしよう…っ。」