なんだか…身体がダルい…
睡眠時間足りてないのかなぁ。
仕事が終わってLINEを開くと、最後にがんちゃんと話したのは5日も前になっていたことに気付いた。
プルルルルル…プルルルルル…
岩『はい!』
莉子『あっ!莉子です!今、電話良かった?』
岩『少しなら大丈夫。久しぶり…だね。元気?』
莉子『うん、まぁまぁ(笑)がんちゃんは?』
岩『俺も元気。忙しいけど充実してるよ。』
莉子『ねぇ今週…会えるかな?』
岩『ごめん、撮影が詰まってて無理なんだ。家にもずっと帰れてなくて。』
莉子『そうなんだ…』
岩『俺も会いたい。』
莉子『うん、会いたいね。』
岩『もう少しだけ待ってて。』
莉子『…うん。』
岩『とりあえず来週は家に帰れる予定だから。』
莉子『うん…。』
電話の向こうにがんちゃんがいると思うと
好きな気持ちが溢れてくる
がんちゃんの声が耳に伝わって、響いて
胸がきゅってなって言葉にならない。
岩『……莉子?』
莉子『あっ、い、忙しいところごめんね、それじゃぁ…仕事頑張ってね。』
岩『ありがとう。莉子もな。』
それから一週間後、LINEしてみた。
莉子《今週は会える?》
送信してから数時間後、返信音が鳴った。
岩《ごめん、撮影で今週も休みなくてさ…》
莉子《そっかぁ…》
岩《でももう少ししたら区切りつくから。そしたら店に行くよ。》
莉子《待ってるね。》
その文章の後に可愛いキャラクターの了解スタンプを押した。
気丈に振るまって少し気持ちをごまかして。
早くがんちゃんに会いたいな…声が聞きたいな…
寂しいからかな、最近食欲もでなくてなんだか味気ない毎日。
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莉子「あ!お兄ちゃん!」
兄「莉子お疲れ様。」
莉子「こんな時間にどうしたの??」
兄「仕事関係者から野菜をたくさんもらったから持ってきた。はい、これ。」
莉子「ありがとう!」
兄「…。最近ちゃんと食べてるのか?莉子…痩せたんじゃないか?」
莉子「うんちょっとね。特にダイエットしてるわけじゃないんだけど。余り食欲ないし、疲れてるのかな~」
兄「店休んでゆっくりした方がいい。俺が代わりに店出るから。」
莉子「本当に?ありがとう、お兄ちゃん。」
兄「ほら持ってるやつ貸して。後片付けもあとやっておく。」
莉子は兄の言葉に甘えて翌日から3日間仕事を休んだ。