ミサがパチンと指を鳴らすと、ミサの周りから教会の外にかけて地面が凍りついた。



そしてその地面の凍てつく氷が足の動きを封じ込める。



リュージ「!!」



神父「動けない…っ!これは…魔法か。」



ミサ「ごめんなさい。」



ミサは動けなくなった神父さま達の横を走り、教会を出た。



リュージ「待ってくれ!!」



教会を出てから潮の香りをたどりながらひたすら海の方へ走った。



綺麗な海の波は静かで、太陽がもうすぐ沈みかけている。



ミサ「はぁっ…、はぁ…っ。ひとまず…大丈夫かな。」



ミサは海岸近くに隠れて夜になるのを待った。



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剛典「おっそいな~…」



ミサ「タカノリ!」



剛典「やっと来た!迷子にでもなったのかと思ってた。」



ミサ「遅れてごめんなさいっ!」



剛典「大丈夫、別に怒ってない。…ん?あれ?ミサ服替えた?」



ミサ「うん。気分転換に♪」



剛典「…似合ってる。」



ミサ「ありがとう。」



剛典「じゃぁ、飯行こうか。」



ミサ「うん♪」



王子がどうして私を追っているのか。



国にどんな危機が迫っているか知ってる。



でも、剛典に何も言えずに会えなくなるのは嫌なの。



今はまだこの旅を続けたい。



もう少し私に時間を下さい。