ミサがパチンと指を鳴らすと、ミサの周りから教会の外にかけて地面が凍りついた。
そしてその地面の凍てつく氷が足の動きを封じ込める。
リュージ「!!」
神父「動けない…っ!これは…魔法か。」
ミサ「ごめんなさい。」
ミサは動けなくなった神父さま達の横を走り、教会を出た。
リュージ「待ってくれ!!」
教会を出てから潮の香りをたどりながらひたすら海の方へ走った。
綺麗な海の波は静かで、太陽がもうすぐ沈みかけている。
ミサ「はぁっ…、はぁ…っ。ひとまず…大丈夫かな。」
ミサは海岸近くに隠れて夜になるのを待った。
**************************
剛典「おっそいな~…」
ミサ「タカノリ!」
剛典「やっと来た!迷子にでもなったのかと思ってた。」
ミサ「遅れてごめんなさいっ!」
剛典「大丈夫、別に怒ってない。…ん?あれ?ミサ服替えた?」
ミサ「うん。気分転換に♪」
剛典「…似合ってる。」
ミサ「ありがとう。」
剛典「じゃぁ、飯行こうか。」
ミサ「うん♪」
王子がどうして私を追っているのか。
国にどんな危機が迫っているか知ってる。
でも、剛典に何も言えずに会えなくなるのは嫌なの。
今はまだこの旅を続けたい。
もう少し私に時間を下さい。