剛典と馬で移動して着いたのは海のある大きな街。



街の中心には大きな時計塔と教会がある。



剛典「悪いが済ませたい用事があるんだ。今日は別行動でもいい?」



ミサ「うん。私はまずあの教会へ行ってみようかな。」



剛典「夜には用事終わるから夜ご飯は一緒に食べよう。」



ミサ「じゃぁ18時にまたここで待ち合わせでどうかな?」


剛典「オッケー!それじゃ、またあとで。」



ミサは歩いて教会へ向かった。





教会の周りは静かで緑も多い。



ミサは教会へ入って祈りをささげてからステンドグラスを眺めた。


神父「こんにちは。」



ミサ「こんにちは。この教会も街も素敵ですね。」



神父「ここは神が守りし水の都です。」



ミサ「あの…神様は私も見守って下さるでしょうか…」



神父「神はどなたにも平等ですよ。」



その時、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。



??「この教会、綺麗ですね。」



振り返ると見覚えのある男性がいた。



ミサ「!!」





リュージ(王子)「その様子だと俺のことを覚えてくれてるようで。」



ミサ「忘れられるわけないでしょ。私を閉じ込めていたあの場所も、あなたたちのことも。」



リュージ「ミサ、我が国にはあなたが必要なのです。迎えにきました。帰りましょう。」



ミサ「嫌って言ったら?」



リュージ「我々に厳しい状況が迫っている。だから黙って帰るわけにはいかないのです。」



王子の後ろには数名の兵士の姿が見えた。



ミサ「…神聖な場所と神父さまを巻き込むわけにはいかないわね。」



リュージ「さぁ。」



リュージは手を差し伸べた。



ミサ「でも…、神様ごめんなさい。今自由を奪われるのは嫌なのっ!!」