シャワーで体を温めてリビングへ戻るとがんちゃんは荷解きをしていた。



莉子「シャワーありがとう。…って、がんちゃん部屋すごいことになってるね(笑)」



岩「荷解きしてたらなんかどんどん散らかってきた。あ〜終わんないっ!」



がんちゃんは髪の毛をくしゃくしゃっとしてからソファに倒れ込みように座った。



莉子「手伝おうか?」



岩「いや、もういーや。やーめた!」



莉子「一緒にやったらすぐに終わるよ?」



岩「だって時間もったいないじゃん。ゆっくりできるの久々なのにさ。」



莉子「でも明日困らない?」



岩「困らない!(笑)あ、そうだこれは渡しておかないと。」



広げたスーツケースからがんちゃんは箱を取り出した。



岩「はい、お土産!」



莉子はがんちゃんの隣に座って箱を受け取る。



莉子「今開けてもいい?」



岩「うん。」



箱を開けるとサファイアをあしらったネックレスが入っている。



莉子「素敵…!ありがとう!」



岩「喜んでくれて良かったー。離れてる間さ、ずっとその笑顔が見たかったんだ。莉子のことばっか考えてた。」



そう話すがんちゃんも笑顔になった。



莉子「私もだよ。がんちゃんにすごく会いたかった。」





会いたかった。


世界で唯一のあなたに会いたくてたまらなかった。


夢中でがんちゃんを探した時、


会いたいって気持ちが溢れて止まらなかったよ。


こんなにも会いたい気持ちになったのはあの頃以来…。


こんなにも心の中の気持ちに素直になれたのは初めてかも。


会いたい人に出会って、


私は少しずつ変わっていく。