岩「これ美味い!やっぱり珈琲飲むと落ち着くな〜。」
莉子「良かったぁ!明日から本日のオススメでだすことにしよっと♪」
莉子兄「莉子、残りの買い出し行ってくる。」
莉子「ありがとう。お願いね〜」
莉子のお兄さんは軽い会釈をして出ていった。
莉子「先週スタッフが1人急に辞めちゃって、お兄ちゃんに手伝ってもらってるの。」
岩「そうだったのか。」
莉子「お兄ちゃんね、あぁ見えて小説家なんだよ(笑)」
岩「えっ!マジ?!」
莉子「締切間に合わなくなる〜とか言いつつ手伝ってくれてるから本当に感謝してるんだ。」
岩「兄弟仲良いんだな。」
莉子「うん。お兄ちゃんはいつも私のこと助けてくれるの。…うち早くに両親亡くしてるしね。」
岩「そうだったんだ。なんか…ごめん。」
莉子「いいの、いいの、もう大人だし大丈夫。」
大丈夫だと言う莉子の目は寂しそうに見えた。
岩「…あ。珈琲もう1杯、テイクアウトでもらえる??」
莉子「いいよ‼もう…時間?」
岩「あぁ。そろそろ行かないと。」
莉子「少しだけど会えて嬉しかった。」
岩「俺も。」
莉子「はい珈琲。仕事頑張ってね。」
珈琲を手渡す莉子の手にスッと手を重ねた。
岩「莉子もな。無理するなよ。」
莉子「うん。」