莉子「やっと買えた〜。足疲れちゃった。」



岩「じゃぁ…あの公園のベンチに座ろっか。」



道向いに公園があり、ゆらぐ木々が低い太陽の影を作っている。



ベンチに座ってふと見上げると淡いオレンジ色の夕焼け空が広がっている。



岩「うん!これウマっ!」



莉子「本当美味しい!今度はお店の子たちと来ようかな。岩田さん、ありがとうございます。」



岩「いやいやいや、そんな改まらないでいいよ。」



彼女の真っ直ぐな眼差しが少し照れくさくて、一気にタピオカドリンクを飲んだ。



莉子「あの、岩田さんに聞いてみたいことがあって…。1つ質問いいですか?」



岩「いいよ。」



莉子「岩田さんの今の夢ってなんですか?」



岩「夢かー。ん〜スーパースターになりたい。ってメディアではよく言ってるかな。なんてゆーか、俺らしく俺だからの一番を極めたいんだよ。そしてその活動が誰かの毎日や特別な日のパワーになれたらって思う。」



莉子「…その“誰か”に私も入っててもいいですか?」



岩「もちろん。身近な人に元気をプレゼントできるなら俺の夢も大きくなるし、更に夢に向かって真っ直ぐに進める。夢は、自分の納得いく人生を歩むために必要なものだと思うしね。叶えるための覚悟と努力があれば必ず夢に近づいていけると俺は思ってる。」



莉子「分かります。私お店をオープンしたがこれからこそが私の人生だと思ってます。私、いつも前向きでいたいと思ってるんです。」



岩「俺、莉子ちゃんのこと応援してるよ。力になるから何でも言ってよ。」



莉子「ありがとうございます。ぁ…だんだん暗くなってきましたね。」



岩「あのさ、この後一緒に飲みに行かない?」



莉子「ごめんなさい。行きたいけれど、これから明日のお店の準備しなくちゃ…」



岩「じゃぁ俺も行く!手伝うよ!」