ドラマの放送翌日。
数日前に電話できた時と同じような時間に私はがんちゃんに電話をかけてみた。
プルルルルル…
美咲《もしもし?》
岩ちゃん《もしもーし!》
美《今大丈夫だった?》
岩《今、楽屋で飯食ってるとこ。》
美《あ…ご飯の邪魔しちゃったね、ごめん、またかけ直すね。》
岩《平気平気!何か用事だったんじゃないの?》
美《あー…うん。
昨日ドラマの放送見たよ。》
岩《おっ!見てくれたんだ!》
美《…。》
岩《…イマイチだった??》
美《ううん、そんなことない!…ただ…》
岩《ただ?》
美《キスシーンにちょっとヤキモチ焼いてしまいましたっ。》
小さな声で思い切って言ってみた。
岩《えっ…》
美《やっ、やっぱり今の聞こえなかったことにして!/////》
岩《ハハハッ、なんでー?(笑)
美咲がヤキモチやいてくれて俺嬉しいけど?》
美《え?(笑)》
岩《いやさ、美咲って余り甘えたりヤキモチやいたりしてくれないかさー♡俺はいつでもウェルカムなのに♡(笑)
俺はヤキモチやいたことあるよ。》
美《え?そうなの?いつ?》
岩《何回かあるし!(笑)》
美《そうなんだ…////》
岩《だって好きだからさ。誰よりも大好きだから。》
美《がんちゃん…》
岩《あのさ美咲、こんなこと今更聞くのおかしいかもしんないけど、キスシーン本当は嫌だった?》
美《…うん。》
岩《だよな…ごめん。
逆の立場だったらきっと俺耐えられないわ…》
美《謝らないで。
大丈夫、頭では分かってるし理解してるもん。
だからがんちゃん、撮影頑張って!》
岩《美咲…!》
美《今の私は応援しかできないから…。
来週の放送楽しみにしてるから!》
岩《ありがとう。》
美《あっ、長くなっちゃったね。
しっかりご飯食べてね。》
岩《おうっ。》
美《それじゃぁまたね。》
電話をする前はモヤモヤしていた気持ちは、がんちゃんの声を聞いたらどっかにいっていた。
がんちゃんの声は私を素直にしてくれた。
がんちゃんの声、大好き。
いつも私を笑顔にしてくれるね。
できることなら今すぐ傍で声が聞きたいよ…。