1週間後。今日は大阪でのイベント。


同イベンター、同スタッフで行われた。




同僚「先週の反省点から学んで今日はスムーズにいけそうだな。」



美咲「はいっ!今日は先週より余裕を持ってできそうですね。」



同僚「よし、開始まであと1時間。ちょっと休憩挟んで最終確認な!」




美咲「分かりました。」




同僚「中堂!珈琲を人数分買ってきてくれるか?」



美咲「はい!」



私は関係者の出入口から近くのコンビニへと向かった。



美咲「え〜っと…これだけあれば大丈夫かな。」


会計を済ませて足早にイベント会場の関係者出入口へ戻ると、何台か大きな車が止まっていた。



すると、車の影から聞き覚えのある声で呼ばれた。



隆二「美咲ちゃん?」




美「!!!?」




隆「やっぱり!」




美「あっ…こんにちは。」



最初は見えなかった車の向こう側には三代目メンバーがいた。



岩「えっ!?美咲…!」



車から一番最後に降りてきたがんちゃんが私を見て思わず呼び捨てで名前を呼んだ。



美「あっ!!みなさん到着されたんですね!お疲れ様ですっ!」



私は呼び捨てで呼ばれたことを隠すかのように、がんちゃんの言葉に被せながら大きめな声で話した。



健二郎「ぉおっ!お疲れぇ〜!」




隆「美咲ちゃん先週の東京の時もいたよね?
  今日もお互い頑張ろうね。」



美「はい、頑張ります!」



NAOTO「こんにちは〜初めまして!
    ???隆二の知り合い?」



NAOTOさんが隆二さんの後からひょこっと顔を出して話しかけてくれた。



隆「前にスタジオで事故あったの覚えてます?その時に。」




NAOTO「あー!あったあった。」



美「あの時に隆二さんにお世話になりまして…」



NAOTO「そ~だったんだ。」



美「はい。」



マネージャー「皆余り時間ないから急いで下さい。」



NAOTO「さー、行こうか!」



メンバーが順番に出入口から会場へ入っていく。



健「ほな、また♪」




隆「それじゃぁ美咲ちゃん、またね。
  あ、がんちゃん車に忘れ物ない?
  見てから来たら?」



岩「あっ…!!はい!そうします。」




隆「先に行ってるからなー。」



隆二さんは私に微笑んで会場へと入っていった。



美「はい、また。」



岩「隆二さんらしいな(笑)」



美「えっ?」



岩「かっこよすぎでしょ、今の(笑)」



美「だね♪」




岩「…美咲、元気にしてた?
  先週からろくに電話もできてなかったよな…。」



美「元気だよ。がんちゃんは?
  ここ最近ずっと休みなしみたいだけど大丈夫?」



岩「ん〜、大丈夫じゃないけど大丈夫(笑)」



美「えぇ〜?どっち?(笑)」



岩「今大丈夫になった。
  美咲の笑った顔見て元気になった。」



美「私もがんちゃんの顔見て元気もらえたよ♪」



岩「会えて良かった。
  また今度ゆっくり会う時間作るから。」



美「うん。待ってるね。」



岩「それじゃぁ…俺そろそろ行かないと。」



美「私ももう戻らないと。
  プレゼンター頑張ってね。」



私たちは2人だけが聞こえるくらいの声で何気ない会話をした。




今、触れ合うことはできない。



でも私たちは見つめ合う目と目で、



繋がる心と心で、



愛しさを込めて話した。