◆「がんちゃんっ!」



私はがんちゃんの腕をぎゅっと握った



岩「◆ごめんな、ずっと傍にいられなくて。」



◆「ううん、今日会えただけで嬉しいよ。」



岩「何かあった?」



◆「…。」



岩「◆?」




◆「私ね、今実家にいるの。」




岩「そうなの?!
  俺、里沙ちゃんとこにいるとばかり思ってた。
  ‎里沙ちゃんと何かあった?」



◆「違うの。ずっと里沙のところにいるつもりだったんだけどね、いきなり父が連絡してきて…。」



岩「お父さん?」




◆「うん…。戻ってきなさいって。」




岩「お父さん、体悪くされたとか?」




◆「元気だよ、ただ色々とね…。」




岩「色々…?」




◆「ごめん、やっぱり私の話はまたでいいや。
  がんちゃんは体調大丈夫?
  ハードなスケジュールなんじゃない?」



岩「ハードだけど充実してるよ!
  今やるべきことに集中して取り組めてる。
  ‎◆の協力のおかげ。ありがとう。」




◆「ううん、私なにも支えになってあげられてないよ…。」




岩「◆には、ここを十分支えてもらってるから。」



がんちゃんは自分の胸をトントンと叩いた



◆「がんちゃん、私…」



ブー ブー ブー ブー


スマホのバイブレーションが響く



岩「あっ!ごめん、マネージャーから電話だ!戻らないと。」




◆「撮影続き頑張ってね!
  私も仕事頑張るから!」



私は寂しい気持ちをぐっと飲み込んで、明るく笑った。




岩「また連絡する。」



chu♡



フレンチkissをして、私はタクシーを下り、撮影へと戻っていくがんちゃんのタクシーを見送った。