遠山の金さんのあとにやっていたのでそのまま観ていたのですが

以前ちらっと観たときは「最近こんな時代劇やってるんだ〜」と思ったのですが全然最近ではなく
「三匹が斬る!」が始まった数年前よりちょっと肉がついただけでよく見たらまだ若いときの役所広司氏でした

この頃を通して現在の役所広司氏見ると肉がついただけで年齢でそんなに変わってないんだなと気づく

ほかの俳優さんと比べて特別に持っていられる独特の雰囲気がある俳優さんですが
若いころは旅をする浪人がとても似合っていて、現在は年齢とともに幸の薄いというか不幸な初老の男性という感じの雰囲気が強く見えるので、健康的な役をやっている三匹のころと現在を見るととても老けたように見えるのですが

まず思ったことは、まだ彼は士官出来ない浪人を、やっているのか…と

三匹が斬る!で演じた役は巌流島の決闘のあとの武蔵みたいだなと思えるほど似たような役だと思ったんですが、この役もそう。

ただ剣の腕で自分は何処まで行けるか!という20代の武蔵やその少し後でまだまだ若さ漲る三匹のころとは違って年齢も行って来てこのまま一生浪人か…という哀愁が濃い。主人公の性格も同じだけど過去の同じような役たちと比べると落ち着いている。

…といってもそもそもすでにこの頃の時代劇は、もうそれ以前の時代劇とは変わってしまっているところがある。
80年代までの1話完結のTV時代劇は、コメディ要素というか登場人物の喋りとかに笑える場面があって、わかりやすいコントっぽい音楽も流れたりしていたけど、もうこの頃の時代劇はそれが無くて真面目にストーリーをやっていて、以前の時代劇と比べると辛気臭くも思える…
人々で賑わう町の中を歩く、というシーンもあまりない気がする。エキストラも最低限ということか。人が出て来るのは必要な場面だけ、そのあたりが作品自体を地道にしていると思います
だから昔の時代劇のようにじいちゃんばあちゃんと観てた、って思い出に残るものじゃなくなったと思います。子供が観ておもしろいものでは無くなってしまった。大河ドラマとか忠臣蔵みたいな大型時代劇とかみたいにずっと観てると飽きちゃうような(これは自分はという話ですが)

そんな時代のそんな時代劇ですから、この作品の魅力はというと役所広司さん一択になってしまいますね(これも自分はという話ですが)

あと時代劇で活躍していた豪華ゲストも拝めるんですが、レギュラーは役所広司氏だけなのでこの回だけか…とも思ってしまう
中村梅之助さんこの頃でも変わらないですね
田中邦衛さんはほんとちょっと出ただけですが出てくれるならもっと活躍する役が見たいなと…

正直過ぎる男が各話何かと騙されながら士官を夢見て旅をする話ですが、原作もあるのによくこうもピッタリな役があるなと思う

過去の浪人の役でも、この人浪人が似合うんだけど、似合うってのは「カッコいい」とも思うからであって、そのカッコよさには浪人の雰囲気とは正反対って言えるぐらいの爽やかさがあるんだんだよなあ、とか思っていたんですが、見た目に貫禄が増したこの頃は、変わっていない「声」が映えるところ。
元々いい声ですが、見た目に貫禄がついたところにあの声だと、「なんか浪人!っていう一見むさい見た目に対してこの声がなんか青臭い感じがする…」と感じまして、それがセクシー!!もっと若いころは声も若くて当たり前なのであえては気になりませんでした、?

とともに思い出したのがそういえばこの頃のアニメ映画作品、「獣兵衛忍風帖」の主人公を演った山寺宏一氏の声。
旅の浪人の風体にあの爽やかな声は正反対にも思えるけどそれがセクシーに引き立ってるんですよ!!(あくまで個人の感想)

そういえば、この人武蔵もイメージにピッタリだけど、獣兵衛忍風帖も似合うと思う……!!







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