私札幌市厚別区にて漢方相談薬局 一吉漢方薬局の薬剤師・鍼灸師です

以下に当店ご来店のお客様の症状と対応について記述いたしました。

ご覧いただければと思います。

もしご興味があればホームページ http://www.e-ichiyoshi.jp/ もご覧いただければと思います。よろしくお願いいたします。


(ご本人の許可を得て掲載いたしております)

 症例1 不妊症  女性 165cm53kg 41歳

 望診(外観からの症状の考察です)

    中肉中背、顔色白色、声弱弱しい、少し落ち着きがない、元気なく下を向き気味、             耳丸い、髪艶少ない、厚着し少し寒そう

 問診(質問による回答です)

    ・11年前に結婚したが、一度流産し(結婚3年目)、その後妊娠しない。

・月経34日周期、行経4日特に異常はない。月経痛もない、月経前食欲が下がる

・ストレスを受けやすい、元々胃腸は弱く、ストレスアルコールで時に胃痛

・食事にはとても気をつけている。栄養のバランスも良い。水分にも問題はない。

・便通、小水にも問題はない。

・ご主人は強壮で筋肉質、病院の検査で精子の活動率、数にも問題はない。

・基礎体温表から排卵がスムーズ(2段差)ではない、低温期が10日のときもある。

・ご本人はむくみなしと話していますが、足に浮腫みがあるように(ご主人談)感じる。

 舌診(舌の色や形から体調を判断する方法です)

小さく、淡紅色、舌の上に苔はなく、ヌルヌル潤っております。

 弁証論治(中医学的考察をさします)

41歳の年齢から、腎虚(ホルモン系の弱り)はあることが覗えます。ご主人はとても

優しい方でいつも奥様を元気つけているようです。

元々胃腸が弱いことから肝脾不和(かんぴふわ)の状態が慢性的に続いているようです。

中医学では肝を中心に自律神経や消化器のバランスをとるという考え方があります。

肝は肝臓自体を指すものではなく、機能を指すものです。腎も同じでこれはホルモン系と

水分の代謝を中心的に行う機能のあるもの、脾は消化器の機能を総称したものと考察いただければと思います。

 方剤と経過(漢方薬の処方名など)


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平成21年2月12日初来店

以上の考察から、腎虚に鹿茸の入った漢方薬と煎じ薬(柴胡桂枝湯)を御服用いただき更に、経穴(公孫、大鍾に留め鍼を、中カン、足三里、豊隆、膈愈、脾愈には中国棒灸を)アドバイスいたしました。漢方薬は30日分お試しいただくことにしました。

・平成21年3月10日2診

体調は以前より良く、食事がおいしく感じる。ストレスがかかっても胃の状態が以前ほど悪くならない。眼がよく見えるようになった。よく笑い、よく話すようになる。続行する。更に30日分                  ・平成21年4月13日3診                      排卵が2段差ではなくなった。体調も良い。低温期が10日なので、追加で婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)という漢方薬を御服用いただく。2ヶ月このまま御服用。                              ・平成21年6月16日                         ご懐妊の連絡がある。妊娠中も流産が心配なので、妊娠しても御服用いただける漢方薬、健康食品を御服用いただいている。



考察 漢方薬と鍼灸療法がとてもマッチした症例であると考えられます。            人間は食事や体外から他の生物の生命エネルギーを加えることで、生存しております。鍼灸療法だけでは、生命エネルギーを増やすことに限界がございます。両者を取り入れることでより効果を高めることができます。


ご興味のある方は一吉漢方薬局ホームページhttp://www.e-ichiyoshi.jp/

ご覧いただければと思います。

よろしくお願いいたします。