
これまでの「地縁・血縁・社縁に代わる新たな縁」の創出が必要だと著者の星野哲さんは指摘します。少子高齢化と非婚化、貧困と格差の広がり、共同体の弱体化の中で、社会の個人化が進み、「家族」が主体とされてきた葬送のありかたは自明でなくなりました。
老いや死を引き受けることで、社会システムを下支えしてきた「家族」。それが揺らいだ今、その役割の担い手をめぐって、私たちに突きつけられているものは何かを示しています。
葬送をめぐる問題は、福祉やケアの一分野として位置づけられる「葬送の社会化」が始まりました。
家族に代わる担い手は…。レンタル家族が当たり前のビジネスになるような気配です。擬似家族もまんざら架空の物語ではないような気がします。