寺山修司いつも、いつも、寺山さんの感性には痺れます。ナイフのような研ぎすまされた鋭利さと、羽毛布団のようなフワフワした柔らかさや、言葉の錬金術師です。ご自身でおっしゃっているように「言葉の格闘家(ボクサー)」かも知れません。星を数えながら、私は思いました。「友だちが一人ふえるたびに、空にも星が一つずつふえたら、いいでしょうね」 『おはよう、インディア』(思潮社『寺山修司の戯曲3』より)