
一気に読みました。この本はリンゴ栽培の本ではなくて人間の本質を突いた本であります。著者である石川拓治さんの木村秋則さんに対する熱い思いがページから伝導してきました。「自然の中には害虫も益虫もいない」「自然が織りなす生態系」「病気も自然の一部」などなど、自然は偉大であることを木村秋則さんは自らのリンゴ園で体感しました。いや霊感したと言ったほうがいいのかも。今までは表面ばっかりを見て根っこを見ていなかったという気づきを与えた「ドングリの木」との出会いも不思議な縁でした。9年ぶりに白い花が咲いた文章に小生も涙しました。まさに、念ずれば花ひらくであります。自分たちの根っこがどうなっているか忘れてしまった現代人は、木村秋則さんの船に乗れば自然との関わり合いの中で生かされていることを再認識するでしょう。
花を支える枝
枝を支える幹
幹を支える根
根っこは見えないんだなあ
相田みつをさんの詩を岩木町のリンゴ園で噛み締めたい心境です。