「二人」高橋順子 | motoの徒然なるままに…Ⅱ

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日々是好日日記
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けさの毎日新聞の折込で「こころ」というタブロイド増刊版がありました。そのなかで、すごく気になる詩がありました。高橋順子さんの詩であります。旦那様は車谷長吉さんです。

「二人」

洋風居酒屋を出た後で

女は男に言ったそうだ

「一日に三度ケータイで連絡してね」

会社に蚊がいたとか

靴下が破けていたとか

おやすみ とか

なんでもいいの

愛情点検簿に判子を押すようなものだ

と男は思った

一日三回 判子を押すのは面倒なものだ

「あたしをほっといて何してんだが」

「一人にしてくれないので 別れた」

と男は居酒屋で同僚に語った

ケータイがなければよかったね


MOTO

ケータイ依存症の小生には身につまされる詩でありました。