「俺は、君のためにこそ死にに行く」 | motoの徒然なるままに…Ⅱ

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日々是好日日記
2006年9月:gooブログでスタート
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「特攻の母」と呼ばれた島濱トメの話を東京都知事の石原慎太郎が取材して脚本を書いた作品。トメさん役の岸恵子はなんとも優しい母さんを演じてました。映像も日本のVFX技術もピカイチで生々しい戦闘シーンを表現してました。石原慎太郎は日本の美しい姿をこの映画に残しておきたいとメッセージを残しておりますが、私はこの映画をむしろ反戦映画だと皮肉って見てました。14日の参院本会議で国民投票法がすんなり賛成多数で可決し、昭和22年に施行された60年ぶりに改正に必要な条件が整った。安部首相の「美しい国」と石原慎太郎の「美しい姿」のイメージがどうもオーバーラップします。「日の丸」「迷彩服」「軍歌」…。「戦後レジームからの脱却」と訳の分からぬ言葉で濁し、大事な法案がトコロテンのように次から次へとあっさりと可決されました。だらしないのは野党だけではなく、我々国民ももっともっと関心を持つことであります。知らない間に大政翼賛会が発足し、ネオナチみたいなナショナリズムに陥る条件が美しい国・日本には揃いつつあります。どうか、戦争という過ちは繰り返さないでほしいです。味方にしろ敵国にしろ、どっちも正義であり悪でもあります。それが本当の特別攻撃隊で戦死した、あるいは生き残った兵士、日本国民の総意であるはずです。石原慎太郎製作総指揮者に聞きたい。「息子は、国のためにこそ死にに行く」と言ったら、英霊として靖国に奉るんであろうか?安倍首相に戦闘状態になったら、我、諸士の先頭に立てりと言って、真っ先に国民のために死ぬ覚悟はあるのだろうか?世界平和を謳う宗教が、殺し合いをしていいのだろうか?もう、こんなエゴの時代では無い、グローバルに考えなければならない時であります。「世界の中の日本の役割」をしっかりと視覚化する時である。
特攻隊と自爆テロの違いはなんであるか、私にははっきりと説明できません。言えるのは「憎しみの連鎖」の元です。この作品に対するクリント・イーストウッド監督の映画講評を聞いてみたいです。