「白骨の御文章」 | motoの徒然なるままに…Ⅱ

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日々是好日日記
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⬛️🟫白骨の御文章🟫⬛️

それ、人間の浮生なる相をつらつら観ずるに、おほよそはかなきものはこの世の始中終、まぼろしのごとくなる一期なり。さればいまだ万歳の人身をうけたりといふことをきかず、一生過ぎやすし。いまにいたりてたれか百年の形態をたもつべきや。われや先、人や先、今日ともしらず、明日ともしらず、おくれさきだつ人はもとのしづくすゑの露よりもしげしといへり。されば朝は紅顔ありて、夕には白骨となる身なり。すでに無常の風きたぬれば、すなはちふたつのまなこたちまちに閉ち、ひとつの息ながくたえぬれば、紅顔むなしく変じて桃李のよそほひを失ひぬるときは六親眷属あつまりてなげきかなしめども、さらにその甲斐あるべからず。さしてもあるべきことならねばとて、野外におくりて夜半の煙となしはてぬれば、ただ白骨のみぞのこれり。あはれといふもなかなかおろなり。されば人間のはかなきことは老少不定のさかひなれば、たれの人もはやく後生の一大事を心にかて、阿弥陀仏をふかくたのみまゐらせて、念仏申すべきものなり。あなかしこ、あなかしこ🙏