「涙のバージンロード」 | motoの徒然なるままに…Ⅱ

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日々是好日日記
2006年9月:gooブログでスタート
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🟫涙のバージンロード🟫

突然嫁が交通事故で逝った。娘17の時。嫁の連れ子だったんだけど。突然2人きりになった&現実味がなくて二人して呆然。これからどうしようと思った。生活の面では収入も安定してたし、娘も家事の一通りは出来た。何の問題もないはずだったけど、嫁側親戚が騒ぎ立てた。そらそーか。血の繋がらない29の男と17の女。ある意味カップルでもおかしくない歳の差だもんな。「あなたはまだ若いんだから」とか、「再婚するにも子供がいちゃ・・・しかも自分の子供じゃないのに・・・」とか、散々言われた。でも、俺は間違いなく娘は俺の娘だと思ってた。何よりも、嫁のたった一人の忘れ形見だ。俺が育てて行く以外の選択肢は全く頭になかった。娘も「今更こんな足の臭いオッサンとどーにかなるかw」と笑ってた。当たり前の様に言う娘の気持ちが嬉しかった。やっぱり影であらぬ噂を立てられた事もあった。それでも2人で暮らして来た。再婚なんか考えた事もなかった。それくらい娘には穏やかな、幸せな時間を与えてもらってた。娘に話があると言われた。「結婚したい人がいる」と。娘は25になってた。俺が嫁と結婚したのと同じ歳。正直複雑な心境だった。次の日曜に相手の男に会った。娘を見る目が優しかった。こいつなら大丈夫だと思った。安心した。諦めもついた。あっという間に披露宴だ。「お母さんが亡くなった時、本当にどうしようかと思った。お父さんはまだ若かったから、私がいたら絶対に足枷になると思ってた。だから、これからも一緒に暮らすのが当たり前みたいな態度でいてくれたのが本当に本当に嬉しかった。私のお父さんは、お父さんだけです。今まで本当にありがとう。お母さんが亡くなってからも、今までずっと幸せな子のままでいられたのは「お父さんがお父さんだったからです」。娘がしゃくりあげながら読む花嫁からの手紙を聞いてたらバージンロード一緒に歩いてた🛕