「春」 | motoの徒然なるままに…Ⅱ

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日々是好日日記
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バロック時代、音楽は貴族が宮殿で愉しむためのもの、もしくは教会のミサの為に作られた宗教曲が主でした。バロックの音楽は、この時代の彫刻や絵画にも観られるように、音色や強弱に感情の表出がつよいが特徴的で、また即興が許された時代であったことから、演奏者によって曲想の深め方に違いがあります。そのような背景もあり、一つの楽曲をとっても、演奏する楽団や指揮者で聴き比べができるのは、バロック音楽の妙味であり、また楽しみ方の一つといえるでしょう。

さて、私たちもよく知るヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲『四季』も、演奏によって大きく様変わりする作品の一つといわれています。可憐な旋律美と福音感に満ちた『春』をはじめ、四つの協奏曲からなる楽譜には、それぞれの季節を、どのように音楽で表現しているかを記した、4つのソネット(詩)が添えられています。ご存じかしら。今日はそのソネットから「春」を。