「故郷」ぼくは決めた。あの空き地に住もう。少年院を出たら、この町へ来るのだ。来年の九月には仮退院できる。そうしたら、もう一度、この町に来よう。ぼくは名づける。あの空き地は、ぼくの「九月の土地」だ、と。『サード』(『寺山修司の戯曲8』より)📖