
20代の女性僧侶が、同世代でゆるやかにつながる交流の場をつくった。住んでいる兵庫県尼崎市と尼をかけて「尼僧(にそう)酒場」。仏教の教えを一方的に発信するのではなく、飲食しながら気軽に語らうことを大切にする。多様な価値観や考え方に触れることで、いくつもの視点を持つことができれば、物事を判断する時の力になるとの思いがある。
会を始めたのは浄土真宗本願寺派の僧侶、唐溪(からたに)悦子さん(27)。戦国時代から島根県にある寺の一人娘で、4月から宗派の専門学校に通うため昨秋、尼崎市に引っ越してきた。僧侶としてできることを考え、一人ひとりが自分自身のことを深く知ることができる場をつくりたいと思った。