
今日から、幹部2人を同行させて、金沢視察に北陸新幹線で前泊入りします🚄
🍀日本版CCRCで注目される「シェア金沢」
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高齢者の地方移住コミュニティモデルとして「シェア金沢」(石川県金沢市)が注目されています。地方創生の先駆的事例として全国の自治体からも視察が相次いでおり、増田寛也氏編著『東京消滅-介護破綻と地方移住』(中公新書)でも「生涯活躍のまち(CCRC)」として紹介されました。
CCRC(Continuing Care Retirement Community)とは、高齢者が健康なうちから入居し、その後介護や医療が必要になっても快適に過ごすことが出来る高齢者向けコミュニティ施設の事を指しますが、その起源は1970年代米国まで遡ることが出来ます。米国では、気候の温かいアリゾナやカリフォルニア、フロリダなどに移住し、そこで悠々自適のリタイア・ライフを過ごしたいと望む人々が多数存在しています。彼らのニーズに沿って生まれたのがCCRCでした。アリゾナ州のサン・シティは約3万人の人々が居住し、“コミュニティ”というより、もはや“都市”のレベルにあります。
その日本版モデルがシェア金沢というわけですが、実際は規模から見ても、運営実態から見ても米国のCCRCと日本版CCRCのシェア金沢は全く別物と考えて良いでしょう。そもそもシェア金沢は、高齢者移住のために構想された施設ではありませんでした。
シェア金沢施設長の奥村俊哉さんによると、シェア金沢は、「高齢者移住の施設として構想されたものではなく、障害を持つ人々が多くの人々と交流し、就労できることを目的に開発されたコミュニティ」でした。
シェア金沢の中心はあくまで障害者の人々であり、彼らを中心にしながら、多様な世代、年齢の人が繋がっていくために構想・開発されたコミュニティなのです。高齢者移住の視点で注目されているシェア金沢ですが、実は元々は異なる発想に基づいたものであったのです。(電通シニアプロジェクト代表 斉藤徹氏)