= じいちゃんの約束 = | motoの徒然なるままに…Ⅱ

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日々是好日日記
2006年9月:gooブログでスタート
2025年9月:Amebaに移行しました




死んだ祖父は末期になっても、一切治療を拒み
医者や看護婦が顔を歪めるほどの苦痛に耐えながら死んだ。

体中癌が転移し、せめて痛みを和らげる治療をと、
息子や娘たちが懇願しても絶対に首を縦に振らなかった。

葬式の後、親しかったご近所の将棋仲間が家族に宛てた
祖父の手紙を渡してくれた。

祖父が生前用意していた物だそうだ。
手紙の中には自分が家族を悲しませ、
苦しませるのを承知で苦しみながら
死んだ理由が書かれていた。

20年近く前、孫の一人が生存率20%を切る難病で
闘病していたとき、祖父は神様に誓ったのだそうだ。

自分は今後どんな病気や怪我になろうとも、
絶対に医者にもかからないし薬も飲まない。

だから孫を助けてくれと願を掛けたのだそうだ。

幸いその孫は無事手術も成功し、成長して成人もした。

孫の成長を見届けることができたのだから
もう思い残すことはない。

あとは神様との約束を果たすだけだ。
だから家族は悲しまないで欲しい。自分は満足して
一生を終えるのだから。

そう綴られていた。

孫は当時一歳にもならない赤ん坊で、
病気だったことも覚えていない。

祖父は自分の決意を貫いて一生を終えた。

その孫である兄は葬儀でわんわん泣いていた。
もちろん、兄弟もみな泣いた。

~  ~  ~  ~  ~

孫を助けるために神に誓った約束を守り通したじいちゃん。

それを知ったとき、本人はどう感じたんでしょうか。

ここまでして生かしてくれた命をこの孫は一生心に

刻んで大切にして行くことでしょう♥