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週刊ダイヤモンドより http://diamond.jp/articles/-/41133

起業にお金がかからなくなった

安くなったパソコン、通信費、サーバ代

ここまで、最近の起業家に関することを話してきましたが、それと関連して、起業家を取り巻く環境が昔(たとえば第3世代の頃)とどう変わったかについても整理しておきましょう。

設備投資やある程度の人件費が必要な製造業、サービス業と比べて、IT系の場合はもともと起業にかかる費用が格段に安く、それが以前の起業ブームの1つの理由でした。しかしそれでも、2000年の頃に起業したら、一般的には、事務所代、机・椅子などの設備、パソコン、サーバ、電話・ファックス・コピー機、事業展開するための広告・宣伝費などが必要でした。会社を登記する場合にも、株式会社で1000万円、もうつくれなくなった有限会社で300万円が必要でした。

それがいまでは、とにかくお金がかからなくなりました。

その理由を挙げてみると、まず、絶対に必要なパソコンの値下がりがあります。昔は、1台で数十万円もする巨大なデスクトップPCが数台はないと、事業をはじめられませんでした。ノートパソコンもありましたが、通信環境がまったくといっていいほど整っておらず、ほとんどの人は自宅やオフィスの中だけで使っていました。IT系の企業のオフィスには何台ものパソコンが並び、床にはLANケーブルが張り巡らされていたものです。

ところがいまは、処理能力と容量が段違いになったパソコンが、安ければ5万円ほどで買えてしまいます。

通信費用も昔は経営者の頭痛の種でした。それが、2001年に孫正義さんがADSLサービスYahoo! BB開始したことをきっかけに、あっという間に下がりました。そしていまでは、イーモバイルに代表される無線LANサービスや無線Wi-Fiが月々数千円、場合によっては無料で利用できます。起業家やエンジニアにとっては夢のような環境になっています。

サーバにかかる費用が圧倒的に安くなったことも大きいです。2000年以前には、ウェブサービスを立ち上げるのに最初から自社でサーバをそろえる必要があったし、その維持に数十万円、数百万円のお金が月々かかっていました。

その後、レンタルサーバのサービスがはじまりましたが、それも当初はまだ高く、GREEの田中良和さんやピクシブの片桐孝憲さんも、創業当時、クレジットカードでキャッシングをしながらサーバ代を払っていたという逸話があります。その頃までは、いかに限られたサーバの容量の中で、サービスを維持するかがエンジニアの腕の見せ所だったのです。

それが、「クラウド」の充実で一気に安くなりました。たとえばMicrosoftやAmazonは無料のレンタルサーバのサービスまではじめていて、普通のウェブサービスのテスト版なら、その枠内で十分にスタートできます。国内では、ビットアイルやさくらインターネットなどが有名ですね。


コワーキングスペース
シェアハウスの利用が活発に

もう1つ大きく変わったのがオフィス事情です。10年ほど前までは、IT系の企業というだけで「危ない」「あやしい」というイメージをもたれていたので、そんな逆風を跳ね返すためにも、起業家はオフィスや立地にこだわりました。その結果の選択が、渋谷や六本木だったのかもしれません。そこまでいかなくても、都内でオフィスに使えるマンションの一室を借りたら、安くても月々10万円は必要でした。まだ収益の上がっていないベンチャーにとっては大きな痛手です。

しかし、いまはそんなことを気にする必要はありません。多くの人がネットで情報を得て、モノを買い、コミュニケーションを楽しんでいます。IT系企業のイメージもとてもポジティブになりました。

オフィスがどこにあっても、取引先から敬遠されることはありません。どのようなビジネスをしているのか?どんな人が起業したのか?周りにいるのはどんな人か?そういった本質的な点で判断してくれるようになりました。

かつては必須のアイテムだった固定電話も、起業時には不要という人も出てきています。ダイレクトにつながる携帯電話を好む人は多いし、そもそも電話番号を連絡先としてサイトに掲載しない企業も増えてきました。実際、ノートパソコンとモバイルのルーター、携帯電話だけで起業している人もいます。

その助けとなるのがサムライスタートアップアイランド(SSI)のようなコワーキングスペースです。

コワーキング(coworking)スペースとは、文字通り「一緒に働く」という意味で、さまざまな立場・職業の人たちが一緒に仕事をする場所のことです。席はフリーアドレスで、月額数万円の使用料を払えば、24時間いつでも利用していいというシステムのところが多いようです。もちろん法人契約もできますし、登記の住所にもできます。最近では、コワーキングスペースからスタートを切るベンチャーが増えてきたことから、注目をあびています。

こうした動きは世界的なもので、ニューヨークやサンフランシスコにスペースをもつDogpatch Labsは、Facebookに約10億ドルで買収された写真共有サービスのインスタグラムが誕生したコワーキングスペースとして有名です。

SSIのようなコワーキングスペースは、東京にはすでに40以上ありますし、札幌市のGarage labs(ガレージラボ)、仙台市のcocolin(ココリン)、長野県伊那市のDEN(デン)、名古屋市のMYCAFE(マイカフェ)など日本全国に100ヵ所くらいあります。自治体がコワーキングスペースを用意し、起業家を支援するケースも出てきました。

ちなみに、シェアハウスの利用も活発になっています。起業家同士が共同で部屋を借りるケース、創業者と社員で部屋を借りる事務所兼社宅のようなケースなどさまざまです。サムライ軍団では、3分の1のメンバーがシェアハウスを活用しています。

起業家をしばるものは、どんどん少なくなっていますが、オフィスはその象徴のように思えます。


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ソーシャルネットワーク
が起業を手軽にした

起業にお金がかからなくなったことにも通じますが、起業が別の意味でも「手軽になった」ことをぜひ知ってください。

以前はIT系のサービスを立ち上げたら、リアルとネット双方のさまざまな媒体に広告を出して、ユーザーを集めるのが普通でした。とにかくユーザー数が事業成功のポイントなので、どんな企業も広告宣伝費はたくさん使いました。たとえば2000年頃のアクシブでは、毎月数千万円の広告宣伝費を使っていました。そうして集めたユーザーに合う広告をクライアントから取ることで収益を上げていたのです。


しかし、それだけのお金を使っても、サービスの対象となるユーザーに効率的に声が届いていたかというと、必ずしもそうではありませんでした。また、広告宣伝費がないために、あるいは広告費を使いすぎて、消えていったベンチャーも多かったと思います。

ところが現在は、TwitterやFacebookなどのSNS(ソーシャルネットワークサービス)が登場したことによって、お金をかけずに広告宣伝ができるようになりました。

起業家やメンバーに「フォロワー」や「友達」がたくさんいれば、広告を打たなくても商品やサービスの情報が一気に広まります。しかもそのメッセージは自由に変更できて、何度でも発信することができる。昔のベンチャーでPRに苦労した身としては、夢のような環境です。

極端な話をすれば、いまIT系で価値ある商品・サービスをつくれたら、少なくともスタート時に宣伝広告費は必要ありません。起業家の「友達」が中心になってウェブ上で広めてくれます。しかも、そのサービスを使いそうな人、好きになりそうな人に自動的に。

例を出しましょう。ネット上の旅行サービスtrippiece(トリッピース)は、Facebookでカバー写真にしたいような世界中の美しい写真を毎日アップするサービスを続けていました。するとある写真が「いいね!」を16万も押されて、250万人にリーチしました。その後、1人当たり30万円するマチュピチュ旅行を企画したところ、300人の申し込みがありました。これだけで9000万円の流通総額です。

逆に言えば、SNSで評価されないサービスは成功もしにくいということです。ビジネスが成功するかどうかが一瞬でわかってしまいます。起業家や僕らは、そうした反応を見ながら、随時方向性を修正していくことになります。

当然の結果として、最近の起業家は積極的にブログやFacebookで発信し、自分や会社のファンを増やそうとしています。しかし「友達」や「フォロワー」が鍵になるということは、その人の評判や信用が、昔以上に重要になったということです。


起業にかかるお金は
「6分の1」になった

SNSが変えたのは、PRだけではありません。求人方法も劇的に変えてしまいました。

昔はベンチャーが人材を集めるのは、本当にむずかしかったのです。当時はベンチャーやITにうさんくさいイメージがあったし、そもそも存在を知ってもらえませんでした。

でもいまでは、TwitterやFacebookに、「こういうサービスをつくったので、いっしょに働きませんか」と書き込んだことで、良い人が採用できたというケースが増えています。Twitterのタイムラインに「プログラマー募集」などと書かれているのを見たことがある人も多いでしょう。

先ほど話したように、いまでは起業家やサービスの情報がウェブ上で拡散されているので、そういった人材募集の書き込みに反応する人は相性が良い傾向まであります。

また、SNSの充実に対応した求人サービスもたくさん出てきました。僕らが出資しているソーシャルリクルーティングや、WishScopeを運営するザワットなどです。それぞれの求人サービスにも個性があるので、使い分けることで求めたい人材に効率よく会うこともできるようになりました。

会社を経営する限り、人材についての苦労がなくなることはありませんが、少なくともお金も手間もどんどんかからなくなっています。

最後に参考までに、2000年頃、投資家がスタート時のベンチャーに投資する金額は3000万円くらいだったそうですが、いま僕らが投資する額は平均して500万円くらいです。その点から見ても、起業にかかるお金は6分の1くらいになっていると思います。


【著者紹介】
榊原健太郎(さかきばら・けんたろう)
1974年生まれ。名古屋市出身。株式会社アクシブドットコム(現VOYAGE GROUP)創業期において営業統括として、営業本部の立上げ、営業販促戦略、広告商品開発、アライアンス戦略に取り組む。その後、インピリック電通(現 電通ワンダーマン)にて、大手情報通信・飲料メーカー・金融会社のダイレクトマーケティング戦略に従事。その後、株式会社アクシブドットコム(現 VOYAGE GROUP)に復帰、営業統括として、西日本広告販売ブランチの立上げ、営業本部の再構築、モバイルサイトの立上げに従事。2008年にシード・アーリー ベンチャーの経営・マーケティング・営業・人事・財務・CI戦略支援に特化した株式会社サムライインキュベートを設立し代表を務める。スタートアップのベ ンチャーに投資するとともに、60社程のベンチャーの社外取締役を兼務している。

サムライインキュベート http://www.samurai-incubate.asia/
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