浅草「おざわ」――日本一の太打ちで締める蕎麦屋酒…週刊ダイヤモンドより | 現役大家さん、現役投資家の生の声を聞かせます。

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浅草の老舗店を目で見ながら、そうこうすると「おざわ」に着く。浅草らしい粋で瀟洒な玄関があって、暖簾をぽんとはたいて店に入る。

週刊ダイヤモンドより http://diamond.jp/articles/-/23821

浅草「おざわ」――日本一の太打ちで締める蕎麦屋酒

メニューに書かれた「つるつる細切り もちもち粗挽き もぐもぐ太打ち」の3種類の蕎麦。これが「おざわ」を人気店に押し上げた原動力だ。まずは理屈ぬきでそれぞれの食感を楽しんでほしい。特に日本一と言っても大袈裟ではない太打ちを肴に飲む酒は格別だ。

3つの個性違いの蕎麦を手繰り
浅草の蕎麦屋の粋を味わう


「おざわ」までは、田原町駅からはほぼ一本道だが、いつも回り道をするかどうか迷う。時間があるときには、浅草駅方面から雷門をくぐって行くのも面白いからだ。

路々に名物のドラ焼、芋菓子、焼き栗、七味唐辛子などの店を見ながらお土産を漁っていく。浅草は女子会では甘み物だけで1本ツアーが立つくらいだ。浅草寺の境内近くからはスカイツリーが眼前にそびえ立っていていい眺めになる。しばし、浅草の賑わいを楽しんで「おざわ」に向かう。

国際通りを公園六区の交差点方面に進み、老舗の「すき焼き屋」を過ぎ、明治創業の「どぜう」の看板の上がる店の真向かいの路地に入ると「おざわ」が見える。その瀟洒な門構えは浅草の喧騒の渦からは別世界のような静かな佇まいを見せていた。

玄関をくぐると、いつもの明るい女将の声があって、浅草の蕎麦屋らしい丁寧なもてなしが待っている。どこか、江戸情緒が漂うような風情があって、江戸っ子になりたい気分がした。

「おざわ」は、6年前の2006年に稲荷町からこの地に移り、新規開店した。以来、「浅草のおざわ」といえば蕎麦仲間ではつとに話題に上り、蕎麦特集本が出ると必ずと言っていいほど掲載されるほどに名を上げてきた。

夕方の店内は開店と同時に蕎麦屋酒を楽しむ客がぽつり、ぽつりと入ってくる。店に入るとすでに3組ほど先客があった。そのうちの2人連れは、週に2回は来る常連の夫婦のようだ。その後も熟年の初見客、ガイド本を持った若いカップル、女性の蕎麦っ喰いの一人客など、いい感じに客たちが訪問する。

店内は会食の4人テーブル席と2人席が数席あり、1人酒の訪問に6人席の大テーブルも用意されている。

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行灯のような照明でアンバーな色調の空間。会食に利用されやすいようゆったりとした間合いのテーブル配置。落ち着いた大人の蕎麦屋酒になるよう配慮されている。

もし、会食で初めての客を招いたら、まずはメニューの表紙を見て欲しい。
そこには3つの蕎麦の特徴を表現してあって、(つるつる細切り もちもち粗挽き もぐもぐ太打ち)と記されている。これが、手打ちの「おざわ」の名を魅力的にしてきた原動力だ。


太打ちで一杯やる楽しみ
その太さに、蕎麦本来の味わいがある

つるつるか、もちもちか、もぐもぐか。蕎麦とは口に含んで理屈ぬきで、まずは味わってほしいとの亭主からのメッセージがあって、客も粋にずるっと蕎麦を手繰って、その食感に頷く。

特に“もぐもぐ”と書かれた蕎麦の太さは、日本一と名乗っても大袈裟では無いかもしれない。箸と比べるとその太さがわかる。女性の人差し指と比べても負けないだろう。太打ちは歯にしっかり当てて噛み砕くと、なるほど“もぐもぐ”する。蕎麦を喉に迎える頃は、甘みと味の深さがしっかり残る。

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太打ちの“もぐもぐ”。大概の人はその太さに驚く。量は少なめに感じるが、これで、せいろの大盛りと同程度のグラム数がある。蕎麦は平打ちにして、茹で上がりがいいから、思ったほど固くない。“もぐもぐ”と噛みしだくようにすると、蕎麦そのものの甘みや味わいが口中一杯に広がる。

蕎麦好きはこれを酒の当てにして、一杯やるのを楽しみにしている。

「稲荷町の前店で、太打ちしか食べない客がいて、来るたびにもっと太く、もっと太くと言われてここまで太くなりました」と笑うのは亭主の小澤一郎さんだ。

小澤さんの父親は稲荷町で立ち食いそば屋を営んでいて、小澤さんは大学生の頃から手伝いをしていた。平成に入る頃から、外資系や日本資本のファーストフードの競合店が回りにできて、売り上げに限界を感じていた小澤さんは、店を継ぐ頃には、手打ち蕎麦屋への転向を考え出していた。

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大学生の頃から父親の立ち食いそば店を手伝ってきた小澤一郎さん。女将の景子さんとの結婚を機に手打ち蕎麦屋への転向を決めた。以来、女将と二人三脚で客を迎えてきた。2人の人柄を慕う常連が多い。

そんな折、小澤さんはある人の紹介で、江戸川区の松本町「薮」を訪問した。当時、「薮」は二代目がいち早く自家製粉設備を導入して手打ち蕎麦屋に転向して、店も一新していた。

二代目とは年も近く気が合った。小澤さんに人の運があったが、何よりもこの下町の蕎麦屋の家族は人情味に溢れていた。

「いつも本当の家族のように迎えていただいて、僕は立ち食いの店が終わってから、夜に「薮」に行き、空いている時間で蕎麦打ちの練習をさせてもらった。短い期間だったが、感謝しきれない」(小澤さん)

この時、結婚したての女将も接客の見習いに入り、江戸川の下町人情の客のあしらいの良さを見たという。

練習の極めつけは、大晦日の年越し蕎麦を打つのを朝まで徹夜で見たことだったという。何度も何度も蕎麦を打つのを小澤さんは目を凝らして見た。その光景は今も脳裏に焼きついていて、それが小澤さんの開店の原動力になった。


一晩寝かせた熟成蕎麦は深く、濃い
独特な発想が蕎麦の味わいを広げる

1999年に稲荷町の店を小澤さんは手打ち蕎麦屋に変え、7年後にこの店を興した。「おざわ」は通算13年の、手打ち蕎麦屋ニューウエーブの走りということになる。

その間に、蕎麦にも独特な考え方を創り上げてきた。

「僕にとってのつなぎは小麦ではなく、蕎麦の微粉です。粗粒の粉を微粒の粉でつなぐのです。蕎麦自体でつなげてしまうという考え方です」(小澤さん)

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蕎麦は無篩い。小麦でつなぐ発想もない。蓄積した蕎麦の技術と考え方が味わいに出る。これは丸一日寝かせた“もちもち”の粗挽き。味が濃く、喉に消えてもあとを引く。

「おざわ」の粗挽き蕎麦はもちろん、細切りにしろ、太打ちも粉は粗い。
特に粗挽き蕎麦は最近工夫を重ね、前の夜に打って一晩寝かせた熟成そばにした。

熟成効果が粗挽きの重たい香りを強調し、食感はずしりとして“もちもち”とした特徴が強く出るという。せいろは特に試行錯誤した。前には十割で打ってもいたが、持ち前の粗挽きが全面に出て、滑らかさが引っ込む。

そこで、小麦を2年前から1割入れてみた。狙い通り、滑らかで表題の“つるつる”が食感のニュアンスに出てきた。小麦はつなぎとしてではなく、喉越しをよくするためのものだという。

会食で締めの蕎麦を手繰るときには、それぞれの蕎麦がその通りの食感かどうか、試してみるのが面白い。


粋な肴で浅草の宵を味わいつくす
江戸っ子が愛した蕎麦屋酒は深い

浅草の宵の口は酒で始まる。かつて、江戸っ子は未の刻(昼2時)から蕎麦屋酒が普通だったらしい。その酒の当ては粋で旨くなくては蕎麦屋酒にならない。

「おざわ」では蕎麦屋の定番の焼味噌や出し巻きがよく出るという。だが、熱心なリーピーターが必ずオーダーする料理がある。出色は黄卵の味噌漬けや鴨皮の佃煮、変わったところでは白美人(はくびじん)葱のおひたしというのがある。

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(写真左)黄卵の味噌漬けは手間を掛けた分、黄味は透明感が出る。特性の味噌の塩味と辛みが滲みて黄 身の甘みを引き出す。(写真右)自家製の紋甲烏賊と海老の薩摩揚げ、プリンとした身に海老の甘みが効いていて、酒の当てによくでる人気の肴。

黄卵の味噌漬けは温泉玉子を作って、黄味を取り出し、特製の味噌に埋めて作る手の掛かる一品だ。仕上がって客の目の前に来ると、黄味の持つ甘みが味噌で引き出され、少し口に運べ、酸味のある日本酒を含むとこれが絶品の当てになる。

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鴨皮を丹念に茹でこぼし、いい甘みの脂だけを残す。コラーゲンが佃煮にしたときに煮こごりにしてくれる。噛むとじわりとなんとも言えぬ旨みが広がる。癖になる一品だ。

鴨皮の佃煮は、これは実際には煮こごりである。鴨皮をゆっくりと茹でこぼしながら余分な脂を取り除く。鴨皮をフードプロセッサーにかけて砕き、佃煮を作り冷やせば、コラーゲンが煮こごりにしてくれる。これは噛めば噛むほど、味が滲み出て、常連が好む肴になっている。

亭主が手塩にかけた肴と食感のいい蕎麦、女将の人情味のある客への応接、下町人情と江戸情緒を味わう粋なもてなしが浅草にある。

そのもてなしに後を引かれながら、帰りは浅草寺の境内を歩けば、頭の上にはライトアップされたスカイツリーがある。このゴールデンロードに誘う人を次は誰にするか、その楽しみが頭に浮かぶ。


「手打蕎麦 おざわ」
●営業案内
・住所 東京都台東区西浅草2-25-15
・電話 03-3841-6450
・営業時間 火~金11:00~13:30 土、日11:30~14:45(LO 14:30) 17:30~21:00(LO 20:30) 定休・月曜(祝日では営業、翌日休み)
●予算:2000~5000円
●おすすめ:太打ちは酒の当てに楽しみたい。熟成の粗挽きもおすすめ(共に850円)。白美人葱がたっぷりのった葱おろし冷やかけ(1200円)は葱の甘みを味わえる。黄卵の味噌漬け(550円)、鴨と鶏のつくね団子(1350円)は人気。
●酒・料理:日本酒、生ビール、ベルギービール、焼酎、梅酒、果実酒などを用意。女性客も十分楽しめる。玉子焼き(420円)、鴨焼(1700円)、海老天ぷら(900円)におひたしや浅漬けを加えればコース料理になる。
●訪問:行き帰りのどちらかは、浅草の風情を楽しみたい。閉店時間は21:00なので会食はゆっくり楽しめる。予約は受け付けていないので、人数が多い場合は早い時間に入りたい。時間が遅い場合には電話で確認を。

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