日本野球界WBCボイコット騒動の根っこにある問題は何か | 現役大家さん、現役投資家の生の声を聞かせます。

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週刊ダイヤモンド http://diamond.jp/articles/-/13661

2013年春に行われる第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に、日本野球界が「現状では参加できない」という姿勢をとっている。

ご存じの通り、日本は06年の第1回大会、09年の第2回大会を連覇し、日本中を歓喜させた。その王者が参加を渋っているのだ。どうしてなのか。新聞等でも取り上げられているが、改めてボイコット騒動が起きた経緯を整理しておこう。


最大の問題は利益配分
実はつつましい!?日本の要求

騒動の口火を切ったのは7月14日に行われた12球団オーナー会議だ。過去2大会の日本への利益配分が少なすぎることが議題に上げられ、大会を主催・運営する米国の会社「WBCインク(WBCI)」に対して、収益改善を要求する交渉を行うことを明らかにした。

これに日本プロ野球選手会も呼応する。オールスター期間中の7月22日に開かれた臨時大会で、この議題が取り上げられ条件交渉の結果次第では参加をボイコットすることを全会一致で決議したのだ。

この1ヵ月ほど後の8月18日には日本野球機構(NPB)も選手会と共同歩調を取ることを表明。WBCIに対し、一枚岩になって利益配分改善の交渉を行っていくことを確認した。だが、WBCIは聞く耳を持たず、「日本が出なくても大会は行う」としている。

こう書くと、日本球界は世界一の名誉のためではなく、金のためにWBCに参加するのかと思われるかもしれないが、経緯を冷静に見ていくと文句を言いたくなる気持ちも分かる。

WBCIはメジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会が共同で設立した会社だ。大会の収益はこの会社が管理し、自社や参加チームに分配する方式を取っている。第2回大会を例にとると収益は約15億円。このうちの66%にあたる約10億円をWBCI(メジャーリーグ機構とメジャー選手会)が取り、残りの34%が参加チームに分配された。日本の取り分は優勝賞金を含めて13%。約2億円だったという。

代表チームを結成し大会に派遣するとなると、事前の強化合宿費や選手の出場給、傷害保険代などで大きな費用がかかる。日本は優勝賞金を得たからよかったものの、早々に敗退した場合は赤字になったといわれる。ともあれ運営サイドが収益の7割近くを持って行ってしまうのはあまりに不平等。出場国は赤字覚悟で参加しなければならず、現状のままではWBCは盛り上がっていかない。これはおかしいというわけだ。

もっともWBCI側にも言い分はある。主催・運営にはそれなりに経費がかかる。それに海のものとも山のものとも分からない野球世界一決定戦WBCをゼロから立ち上げ、失敗した場合は赤字をかぶるつもりでいた。そのリスクを考えたら、このぐらい取ってもいいという理屈だ。

ただし日本野球界が求めているのは分配率の変更ではない。第2回大会での収益のうち、約9億円は日本企業が出したものだった。そのスポンサー料の目的は「日本代表を応援する」ため。だが、代表チームのスポンサー料や代表グッズのライセンス料も現状ではWBC!が独占するシステムになっている。自分たちが獲得したスポンサーなのだから、せめてその分を得る権利は譲渡して欲しいと要求しているのである。

他の分野の国際関係でも、日本はお金を出しているのに、それに見合う評価や利益を得られていない、うまく利用されているだけだという指摘がよく出る。それと同じ構図がWBCにもあり、そこを正さないと納得して参加できないというわけである。

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野球のワールドカップとWBCの微妙な位置関係
こうした問題が起きるのは、野球の最強国決定戦WBCの運営をアメリカのメジャーリーグというスポーツ興行団体が作った会社に任せざるを得ない構造にある。

サッカーの最強国決定戦であるワールドカップを主催するのが国際サッカー連盟(FIFA)であるように、ほとんどの競技の国際大会は世界の競技を統括する国際競技団体(IF)が取り仕切っている。野球にも国際野球連盟(IBAF)という統括団体はあり、1938年からワールドカップを開催してきた。

本来なら2年おきに行われるこのIBAFワールドカップが世界の注目を集めるようにならなければならなかったのだが、いかんせん野球が盛んな国や地域は限られている。北米、中米、アジアの日本、韓国、台湾など人気を得ているのは世界のほんの一部。日本人が英国系の国で盛んなクリケットを知らないように、野球を見たこともない国が多数を占める。

そんなこともあってサッカーやバスケットボール、陸上競技のようにインターナショナルな競技に成りえず現在まで来た。だから野球のワールドカップはサッカーのように世界の注目を集められず、地味な大会のままだ。

そこでメジャーリーグがIBAFに頼らないもうひとつの国際大会WBCを作った。もっとも目的は野球の普及・振興というよりメジャーリーグの市場を拡大するため。ビジネスとして野球を広めようとしたわけだ。営利が目的の一企業が運営するのだから、こうした問題は起こるべくして起こったともいえる(もっともトップ選手の年俸が10億を超えるメジャーリーグの感覚では、一大会の収益15億円などささいな額だろうが)。


アメリカでは
注目されていないWBC

滑稽なのは、その勧進元の本国アメリカではWBCはほとんど注目されていないことだ。第2回大会の全米での平均視聴率は2%。日本vs韓国の決勝戦は1.4%。メジャーリーグのチャンピオン決定戦を「ワールドシリーズ」と呼ぶように、米国人たちは野球が世界一強い国はアメリカだと信じて疑わない。米国の野球ファンの多くはWBCをシーズン開幕前のオープン戦のひとつだと思っているもという。選手も同様でリーグ戦が第一。故障でもしたら大変と、WBCの代表に選ばれても辞退する選手が続出する。

WBCでのアメリカの成績は第1回大会は第2ラウンド敗退(ベスト8)、第2回大会は3位だが、それは「本気を出していない」から。本気を出してベストメンバーで大会に臨めば世界一になるのは決まっている。だが、メジャーリーグのシーズンの方が大事だからそれはできない、という認識なのだ。

WBCは肝心の本国の野球ファンの支持を得られていないのである。大会を重ねるうちにこうした空気は参加国にも伝わっていく。本気で臨むべき大会なのか、懐疑的になる国も出てくるだろう。

ここで困るのは本気度100%の国だ。日本や韓国、数少ない自国アピールの機会であるキューバなどだ。なかでも大きなジレンマを抱えているのが日本だろう。現状の運営方式では、うまく利用されているようで納得がいかない。といってWBCが開催されなくなったり、日本が参加しないことになると一番困るのも自分たちなのだ。

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プロ野球人気回復のために国際大会をどうしていくか
ひと昔前のプロ野球は日本人の大半が注目していたが、今は一部のコアなファンが支持するスポーツになりつつある。その流れで地上波のプロ野球中継は激減し、一般人とプロ野球(ひいては他のカテゴリーの野球も)の距離は遠ざかる一方だ。

一般人の人気を得るのに不可欠なのは国際大会での活躍である。なでしこジャパンがワールドカップに優勝したことで女子サッカーが一躍注目されたように。

プロ野球にとって一般人からの注目をつなぎとめる場が、世界に挑戦するWBC。「現状では参加できない」と強硬姿勢は取っているものの、参加しないわけにはいかないという矛盾を抱えているのだ。日本野球界は交渉を重ねるとしているが、WBCIが出場の意向を決定する期限としているのは9月30日。結局は問題は先送りされ、出場することになるのではないだろうか。

もちろん利益配分をめぐる条件闘争をするのは無駄ではないし、今後も続けるべきだろう。スポーツは名誉だけで成り立つものではない。現状の不平等な収益配分システムを改善しなければ、大会の価値も損なわれてしまう。

だが、日本球界としては同時に考えていくべきことがある。どうしたら野球を世界に普及させ、インターナショナルなスポーツに育てられるかということだ。WBC参加国とも話し合いの場を設け、その方法を模索する。そしていずれはWBCIという会社ではなくIBAFが主催する大会に持っていく。野球の世界王者として、そのイニシアチブを取るぐらいのことをしてもいいのではないだろうか。


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