
週刊ダイヤモンド http://diamond.jp/articles/-/13291
日本中を歓喜させたワールドカップ獲得から6日。なでしこジャパンの選手たちは所属クラブに戻り、早くもプレーを再開した。
なでしこリーグの注目度も急上昇。とくに澤穂希をはじめ大野忍、川澄奈穂美、近賀ゆかり、海堀あゆみ、高瀬愛実、田中明日菜と7人もの日本代表選手を擁するINAC神戸レオネッサと丸山桂里奈が所属するジェフユナイテッド市原・千葉レディースの試合は日本女子リーグ史上最多の1万7812人の入場者を集めた。
「W杯以前」のリーグ戦1試合平均の観客数は800人弱だったから、22倍以上になったわけだ。世界一効果恐るべしである。
この盛り上がりはすぐに終わるという指摘もあるが、女子サッカーの場合、当面は大丈夫だろう。世界一になって注目度がアップした先例には北京五輪で金メダルを獲った女子ソフトボールがある。金メダル効果で五輪直後の日本女子ソフトボールリーグには大勢の観客が集まった。
今回のなでしこフィーバーと同じ状態といっていい。だが、女子ソフトの場合、その後日本代表が世界と戦う機会がしばらくなかったし、五輪の正式競技から除外されるという逆風もあって、いつの間にかブームも沈静化してしまった。
女子サッカーはW杯後も五輪予選やリーグ中継で注目度は高い
だが、女子サッカーの場合は間を置かず9月1日からロンドン五輪アジア地区最終予選が始まる(11日まで・開催地中国山東省)。
日本、オーストラリア、中国、韓国、北朝鮮、タイの6ヵ国が総当たりで戦い上位2チームが五輪出場権を得ることになっており、世界一になったなでしこジャパンとはいえ、対抗心むき出しで挑んでくる国を相手に決して気の抜けない戦いが続く。その準備や戦いぶりは常に報道され、女子サッカーに対する人々の興味が途切れることはないのだ。
また、今回の快挙を受けて衛星放送の「スカパー!」では急遽、なでしこリーグの試合を無料で生中継することを決定した。7月24日に行われたINAC神戸-ジェフ千葉戦を含めて3試合(残りは7月31日、8月13日の2試合)だが、反響があれば今後もリーグ戦中継が継続的に行われるだろう。その意味でも女子サッカーには追い風が吹いている。
なでしこリーグの人気維持において問題があるとすれば、一躍スターとなった日本代表の選手が一部のクラブに集中していることだ。今季のなでしこリーグは10チームでスタートすることになっていたが、東京電力マリーゼが原発事故によって活動を自粛したため、9チームでリーグ戦が行われている。
このうち日本代表メンバーがいるのは前述したINAC神戸、ジェフ千葉の他、浦和レッズレディース、日テレベレーザ、岡山湯郷Belle、アルビレックス新潟レディースの6チームで、伊賀FCくノ一、福岡J・アンクラス、ASエルフェン狭山にはいない。
現在の盛り上がりは女子サッカー人気というより、なでしこジャパン人気であり、代表選手のいないクラブが観客動員を上げるのは難しい(相手チームに代表選手がいれば別だが)。クラブによって大きな人気格差が生まれそうな状況なのである。
なでしこリーグはこれまで人気面で見劣りしていたこともあって、入場無料の試合が多い。有料でも1000円~1500円程度と安く、気軽に見に行ける。これを機に近くで試合が開催される時は観戦に行っていただきたい。きっと楽しめるはずである。
ところで、なでしこジャパンはJFAが設定する日本代表のカテゴリーのひとつだ。ここのところ、他のカテゴリーの日本代表もけっこう奮闘しているのだ。
これまで注目を集めていたのは男子のA代表。文字通り日本のサッカーを代表するチームだ。現在の日本のA代表も昨年のW杯でベスト16に入り、ザッケローニ監督の元で進化を続けており世間の関心は最も高い。
この下に国際大会の出場基準に合わせた年代別の日本代表がある。五輪を対象とするU-22代表、ユニバーシアード出場を目標とする大学生代表、FIFAが主催する年代別のU-20W杯とU-17W杯に向けて選手を選出し強化するU-19、U-16、U-15の代表がある。
女子W杯の少し前、6月から7月にかけてメキシコで行われたU-17W杯で日本はベスト8に進出し、準々決勝で王者ブラジルに2-3という大接戦を演じたように各年代別代表の強化は着実に行われている。
そして女子には男子のA代表に当たるなでしこジャパンを頂点に大学生、U-19、U-16の年代別代表がある。
ラモス瑠偉監督率いるビーチサッカーは9月にW杯
また、これらとはタイプの異なるカテゴリーの日本代表もある。同じサッカーではあるが試合形態やルールが異なるフットサルとビーチサッカーの代表だ。このカテゴリーにもFIFA主催のW杯があり、実は日本はどちらも世界で上位の実力を持っている。
フットサルのW杯は4年に1度行われ、日本は04年、08年と2大会連続で出場していて現在の世界ランクは11位だ(男子A代表の世界ランクは13位)。ビーチサッカーW杯は2年に1度行われ、日本は09年大会まで5大会連続出場。05年には4位になったことがあり、09年大会直後に発表された世界ランクは8位である。
ただ残念なのは「W杯以前の」なでしこリーグと同様、世間の注目度が低いことだ。メディアで取り上げられることは少なく、観客動員も伸び悩んでいる。当然、クラブの財政状況は厳しく、選手は厳しい環境でプレーしている。
だが、なでしこジャパンがW杯制覇という快挙を成し遂げたことで、女子サッカーを取り巻く環境が大きく変わりつつある。フットサルとビーチサッカーの日本代表も世界を相手に好成績を残せば、厳しい現状を変えられるという希望が見いだせたのだ。
両カテゴリーのうちW杯が迫っているのがビーチサッカーだ。9月1日からイタリア・ラヴェンナで開幕する。6大会連続で出場する日本代表を率いるのはラモス瑠偉監督。前回09年大会のベスト8を超える成績を残すのが目標だ。
監督がラモスということに加え、上位進出が可能な実力があることも注目を集めるに足る材料だ。が、競技の知名度から見て大会が報道されることは少ないだろう。しかし、なでしこ同様、快進撃を見せれば風向きは変わるはずだ。
フットサルのFリーグにはキング・カズが参戦!?
フットサルのW杯が行われるのは来年11月(開催地・タイ)で、まだ先だが、今週末(7月30・31日)に開幕するFリーグに新鮮な話題を加えることで盛り上げを図っている。たとえば、44歳の現在もJ2・横浜FCでプレーを続けているカズ(三浦知良)の短期参戦だ。
Fリーグでは2人の「Jリーグ選手枠」を設けている。リーグのレベルアップや活性化を図るためJリーグがオフの期間、Jリーガーに参戦してもらう試みで、その目玉選手としてカズが選ばれたのだ。まだ参戦が正式に決定したわけではないが、札幌をホームにするエスポラーダ北海道でプレーすることが濃厚といわれている。
日本サッカー界の顔ともいえるカズの参戦が実現すれば、後に続く選手も増えるだろう。Jリーガーがフットサルではどんなプレーを見せるのかは、サッカーファンにとっては興味がそそられる。Fリーグの観客動員も増えるはずだ。
また、JリーグとFリーグの交流が密になることで新たな可能性も生まれてくる。ブラジルやスペインなどのサッカー先進国では選手の多くが11人制のサッカーとフットサルの両方をプレーしている。ブラジル代表のロナウジーニョやロビーニョなどはもともとフットサルの選手だった。
フットサルでは狭いスペースでボールを自在に操るテクニックが要求される。それは11人制でも生かせるのだ。だから両者の交流が盛んになれば、Fリーグの選手からA代表候補が生まれる可能性も考えられるのだ。
W杯制覇を成し遂げたなでしこジャパンのプレーぶりは日本の多くの人を元気づけた。それはサッカー選手も例外ではない。好結果を残せば取り巻く環境が変わることを実証してくれたのだ。他のカテゴリーの選手の多くが「なでしこに続け」と思っており、今後はより一層、気持ちのこもったプレーを見せてくれるはずである。
Fリーグ公式サイト
http://www.fleague.jp/
JAPANビーチサッカーネットワーク公式サイト
http://www.jbsn.jp/
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