小さな親切。大きなお世話。
本屋での出来事。
私は探し物があって、
雑誌コーナーを物色していた。
確か「ミセス」だったと思う。
普段絶対に読まない雑誌なのだが、
一番上に置いてあるのが、
妙にボロボロでプックリしていたので、
ついつい手にとってしまった。
するとなんと、
雑誌の中にオレンジ色の手帳のようなものが
はさまっている。
どうやら今年のスケジュール帳のようだ。
なぜこんなところにはさまっているのか
わからないが、
その中身は見ちゃいけないような気がした。
まだ2010年は始まったばかりだし、
しかもこの手帳には
「yoshie inaba」と書いてある。
稲葉賀恵さんデザインだ。
きっと持ち主はこの手帳を
すごく気に入って買ったに違いない。
私だったら携帯の次にスケジュール帳を
亡くしたらショックだと思う。
なぜ、この「ミセス」にはさまっているのかは、
やっぱり不思議だったが、
そんなことはどうでもよい。
早く持ち主の元に返してあげねば・・・!
私は手帳がはさまった「ミセス」ごと
得意気に店員さんのところに持っていった。
「この雑誌にこんなものがはさまっていました。
多分、忘れ物じゃないかと・・・」
店員さんは一瞬キョトンとしていたような気がしたが、
少し間をおいて、
「わざわざ、どうもありがとうございます。」
なんだかとっても良い気分。
こういう小さな親切って幸せなかんじ!
その後、自分の探し物のために
物色を続けていた私だが、
その時目にしたものは・・・・
さっき「ミセス」を渡した店員さんが
「ミセス」のところに戻ってきて
さっきの「ミセス」を手帳がはさまったまま、
元の場所に置いている。
え??どうして???
その瞬間、「もしや??」
とあることが脳裏に浮かび、
その店員さんがいなくなった後に
「ミセス」のところに行ってみると・・・
やっぱり!
その手帳は「ミセス」の付録だったのだ。
あちゃ~!!
確かに自分の手帳をわざわざ
雑誌にはさんで置き忘れるなんて
あり得ない。
これこそ、小さな親切
大きなお世話だ。
それにしても
この本屋の店員さんの対応は
素晴らしかったと思う。
店員さんは手帳は付録だってことを
知っていたに違いないのに、
私に恥をかかせないために
普通に忘れ物を届けた風に対応してくれた。
ちなみにこの本屋は「有隣堂」
昔、「有隣堂」でアルバイトしていた知人にきいた話だが、
「有隣堂」はアルバイトでも筆記試験があり、
「有隣堂」を漢字で書くようなテストがあるらしい。
さぞかし、社員教育もしっかりしているのでしょう。
一流レストランでも
お客様の間違いは絶対に指摘したりしては
いけないって言いますよね。
他人の間違いは指摘することによって
プラスになるのなら、
指摘するべきでしょうが
マイナスだったり、
相手を傷つけたりすることがある場合は
指摘しない方が親切だったりします。
「有隣堂」の方に勉強させていただきました。
そんなこんなで感動に浸っていた私は
探していた本の物色もすっかり忘れ、
おまけにお気に入りの手袋を片方落として
帰ってきました。
雑誌に手袋が片方はさまっていたら、
付録だと思わないで
忘れ物として届けてもらえることを
願っています。