KIDプロデュース 「聖なる小屋」 KID白書「B・S」慶太郎ver.  の感想です。

ちぃです。

県芸術祭出演作品は4作品。ちょっぴり前回の感想から間があいてしまいましたが、
今回はKIDさんの感想です。

KIDさんは、「聖なる小屋」と『KID白書「B・S」慶太郎ver. 』の2演目で参加のようでした。


●感想「聖なる小屋」●

なんとなく昭和を彷彿させるような音楽。
舞台はボクシングジム。四角形のシンプルなセットでした。

ボクサー役、ということで、役者さんがキチンと体を絞っていました。
結構あの体を作るのは大変だったんじゃないかなぁ…と余計な心配をしてしまいました。

お話は何となく、昔風の雰囲気で、全体的に懐かしい雰囲気が立ちこめていました。

演者さんは十代の役者さんからベテランの役者さんまで幅広く、
それぞれが、それぞれの持ち場を担当していました。

演者さんはとても熱演だったのですが、
残念だったのは、舞台が遠いせいか、演者さんの熱が客席まで届かなかったこと。
凄く熱演されていただけに、惜しいなぁと思いながら見ていました。

演者さん達の舞台への集中力は素晴らしかったです。



●感想『KID白書「B・S」慶太郎ver. 』●

B・S って「バスストップ」の略だと思ってたのですが、パンフレットを良く読んだら、
もしかして「バック・ステージ」の略なのかしら?なんて思いました。

こちらは、KIDさんのお芝居の代表作でもある「バス・ストップ」の演出をしている稽古場のお話でした。

■ちなみに、「バス・ストップ」のあらすじ■
寂れた街のバス停で出会った若者達。
革ジャンの少女ジュンが話しかける。
「何か話をしないか?バスが来るまでの時間潰しに、何でもいいからさ。まず、私から話そうか。」
次々と胸の内を語り出す若者達。
「みんなで一緒に南の島にいかないか?」
誘うジュン、しかし・・・・。

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バスストップは何回か拝見した事があるのですが、
私は、「南の島へ行こう」という台詞がすごく難しい台詞だなぁと
思いながら見ていた事を思い出しました。

多分どこかにある幸せの比喩なのかなぁ、とか。
私だったら、その日合った見ず知らずの人に自分の想いのたけを話す事はしないだろうな、とか。
なんか色々考えながら、見てしまう作品です。

そういえば先日高倉健さんの映画「網走番外地」をやっていたのですが、
あの世界の中なら、「南の島へ行こう」と言われても違和感無くついて行けるかもしれないなぁと
ぼんやりおもいました。

さて、しかしこの『KID白書「B・S」慶太郎ver. 』というお話、実は「バス・ストップ」そのものではなく、「バス・ストップ」を演出する演出家のお話でした。

お話はひたすら、演出家が架空の演者を見て、ダメ出しをする、というシンプルな内容です。

見ていて痛々しいぐらい、自分にも、他人にも厳しい。
ひたすら妥協はしたくない。
そんな印象の演出家さん。

この演出家を演じた慶太郎さんが凄く絵になるひとで、
立ち姿も、声も凄く絵になるなぁと思いながら見ていました。
舞台上はシンプルな照明と椅子しかないのに。演者の存在感だけで持たせる一人芝居でした。

舞台で奇跡は起こらない、いい表現をしたかったら、自分を高めるしか無い。
舞台上は厳しい、そんなことを改めて考えされられるお芝居でした。

慶太郎さんは2本連続で主演をやっていたのですが、素晴らしい集中力で、最後まで舞台をこなしていて、すごいなぁと思いました。


これは2本とも通じる感想なのですが、お話の時代の背景などの関係で、
新しいホールでやるにはもう少し装置や音響や照明、
衣装などで雰囲気をだした方が雰囲気が出やすいかなぁと思いました。


「空気を読む」というよくわからないことを読まなければならないような、ことが普通になっている世の中で、こういった凄く感情的なお芝居を見るのはなんか色々考えさせられる時間でした。


ではでは。
ちぃでした。


イッツシークレット秋公演「牡丹灯籠~死んでからこい~」11月22日(土)で千秋楽を迎えました。
沢山の方にご来場いただきました。本当にありがとうございます!!