「辞めるしかない」


4人の経営メンバーの中で僕が一番最初に抜けた。


きっかけは、副社長との口論だったが、自分でも本当の理由は分からない。頭で考えて、「僕が抜けるのが皆んなのために一番いい」という結論を出したはずだが、そんなに格好のいい理由だけじゃない。


一人何役もやっていくのが、辛くて単に逃げ出したかっただけなのか?

友人であった副社長との口論に心底むかついて勢いで出ただけなのか?

新しい場所で自分を試してみたくなったのか?


いろんな要素があったと思うが、最終的に、直感で、


「ここは自分の居場所じゃない。」


と感じてしまったんだと思う。



今、自分で社長をやっていて、この時の逆の状況に出くわすことがある。

なので、「辞めたい」という自分のメンバーの気持ちも良く分かる。


結局、社長は最後まで逃げれない。メンバーは社長の方針が気に食わなければその場を去るしかない。もしくは社長を説得して自分が経営の舵を握るか?だ!



社長を説得して自分でリスクを負う覚悟が当時の自分にあったか?



その時はその覚悟がなかった。つまるところ、店舗経営に命を賭けれなかった。


「この会社でこの事業体でこの社長を支えて成功させてやろう!」、と腹をくくれなかった。



現場の仕事は完璧にこなしていたと思うが、経営というものに対して中途半端な気持ちで会社にジョインしていたんだろう。もっと社長の思いや気持ち、つらい部分も汲み取って進めるべきだった・・・



そういう意味では当時の社長には本当に申し訳ないことをした、と思う。