商品コンセプトが決まった。「一番気軽なチャイニーズ!」

そこから一気にメニュー開発が本格化する。

マントウという肉まんの皮をポケット状にして、そこにエビチリやバンバンジー等好きな食材を入れてハンバーガー感覚で提供するのだ。マントウにあう食材の開発と、マントウ自体の耐久性を高める工夫等、課題は山積みだった。


同時に出店戦略も定まり、第一号店を三軒茶屋に出すことになった。

場所が決まれば、店舗の内外装デザイン、厨房設備の設計、様々な許可申請等、一気につめないといけない。


商品開発状況と内装工事のスケジュールを見ながらお店のオープン日を決める。

そうなれば、チラシ等広告宣伝物の手配、アルバイトスタッフの募集・・・


細部まで全部自分たちで考えて、自分たちの手で実現させた。


何せ全員素人だったから、料理の仕方からレジの使い方、清掃のやり方(衛生管理)なんかも一から学んだ。

僕は料理が下手だったので、中華鍋をふれるように特訓したり、包丁の使い方も何回も練習した。


オープン日が近づく。皆んなそれぞれの役割をまっとうするために、もう何日も満足に寝ていない状態が続く・・・

ギリギリの納期の中で体力と精神力の極限状態。


そして、自分たちが厨房に立つために、その練習。

注文をお受けして、マントウを厨房でつくる。そしてお客様へ提供。(モスバーガーに近いイメージ。マックみたいに作り置きはせずにあくまでもオーダーをいただいてからアツアツをお出しするのがコンセプトだった。)


この流れを、「3分以内で提供しよう!」等、目標を決めてのリハーサルを繰り返す。


オープン前日。何とか準備を終える。明日はオープン初日。近所にチラシもまいた。さて、お客様に来ていただけるかどうか?


本当の地獄はここからだった・・・