大変ご無沙汰しておりました。
ここ半年ほどカナダは医療ニュースに事欠きません。
明日からナロキソンは処方医薬品から除外。
医師による自殺幇助の法律は7月施行。
医療用マリファナの取り扱い、ジカウイルス、大規模な森林火災、などなど。
私自身は処方権獲得に向けて準備中です。
さて、今回からブログの趣向をやや方向転換します。
私がウェブサイトやブログを始めた理由は、日本人の英語苦手意識を何とかしたいから。
ESLに通った経験から言うと、日本人は概して読解力はあるもののリスニングとなると弱い。
よって、会話になるとついていけず、そこから苦手意識が生まれている人もいる。
より多くの人にこの弱点を克服してもらい、英語でコミュニケーションをとる自信をつけてほしいのです。
よって、このブログでは、本サイトのニュース記事から気になる部分を取り上げ、英語の聞き方のコツに慣れてもらおうと思います。ニュースとしては古い記事になりますが、目的は新たな情報を提供することではないので悪しからず。
では、さっそく。
本サイトで取り上げたニュースの一文から。
(ニュースの全文は → http://e-clicon.com/news/29_news.php)
”We have learned that the virus is linked to a broader set of complications in pregnancy, not just the microcephaly but also prematurity, blind…eye problems and some other conditions.”
いやあ、主語からピリオドまで、一文が長い。会話ではよくあることです。
これを読んで理解しようとするとき、綺麗な日本語に並べかえる時間はたっぷりある。
ところが、聞いて理解しようとするとき、並べ替えている時間は、ありません。
日本語では末尾にくる、「○○です。」、「○○しました。」の部分が、英語の場合は主語のすぐ後に来るから問題なのです。「誰々が、○○したんです、~そして文章は続いていく」ってな具合です。
日本語の末尾に来る部分は聞こえたような気がするけど、それは末尾に来なけりゃならないんだから、そのときに考えることにして、なんて思っていると、文章が終わるころにはその大切な述語の「○○したんです、~」の部分を忘れて、あれ、結局この人は何をしたんだ?ってことになります。
だから、英語を聞くときは、文頭から理解していくのが一番手っ取り早い。
上記の文頭から訳していきます。
”We have learned that~.”
「私たちは何か学んだ」のね。
じゃあ何を学んだの?続きを聞いてみよう。
ってな具合です。
そして、以下は文章を頭の中で切りながら聞き進める。
”~the virus is linked to ”
「ウイルスは、リンクしている」、なにとリンクしているの?
a broader set of complications in pregnancy, ~"
「より幅広い合併症のセットと」 「妊娠中の」
broad 広がりをイメージさせる単語
a set of あるひとまとまりのものの集まり、という意味
はい、続いて、
”not just the microcephaly but also prematurity, blind…eye problems and some other conditions."
「microcephalyだけでなく」 microcephaly小頭症
「prematurityや」 prematurity 早産
「blind、目の問題」blind 盲目、視覚障害
「そして、そのほかのコンディションと」 conditionは状況、この場合は疾患や異常が一番しっくりくる訳。
***~not just~, but also~ は日本人得意のイディオムですね。
全部繋げると、
「私たちは学んだ、ウイルスは・・・とリンクしていることを、より幅広い合併症、妊娠中における、小頭症だけでなく、早産や盲目、目の問題、そしてそのほかのコンディションと。」
より分かりやすく書き換えると、
「私たちウイルスがより様々な妊娠合併症と関連していることを学びました。小頭症だけでなく、早産や視覚障害やそのほかの様々な症状をと関連しています。」
如何でしょう。英語を文頭から理解していく癖がつくと、リスニングがぐっと上達します。