「ぼくはリビングで勉強したいのに、あれじゃあ、できない!」とそろそろ勉強に真剣になった中学生の子が言いました。先日夜遅くまで、その子と両親と私とで、話し合いました。思春期の子がよく語ってくれたなあと感じました。そして、その両親もよくじっと聞いてくれたなあと、感心しました。以下、その一部です。

 その生徒の言い分・・・自分の部屋で勉強すると、どうも集中できない。なんだか、ぼっとしてしまう時がある。でも、リビングだったら、ぼっとしてはいられないので、そこで勉強したい。だけど、妹や弟がうるさい。ぼくに話しかけないように言っても、妹と弟とで話している声もでかい。

 お母さんの助言・・・妹や弟のことも考えると、仕方がないこと。だから、自分の部屋で勉強してはどうか。自分の部屋でぼっとしてしまうなら、お母さんが時々あなたの部屋に行って、声をかけてあげましょうか?

 生徒の意見・・・それは遠慮する。時々部屋をのぞかれるなんて、イヤだ。かえって落ち着かない。リビングでお母さんが台所に立って後ろ向いているぐらいが、ちょううどいい。

 お父さんの助言・・・じゃあ、おまえはそのことで、どうしたいのか? 解決策はないのか?



しばらく沈黙が続きました。


 生徒の意見・・・耳せんやあ! お父さん、耳せん、買ってよ。耳せんをやってみて、リビングで勉強してみるわ。


 なんだか、ほのぼのとした会話でした。あの沈黙の時、大人が3人もいると、つい策をアドバイスしなくちゃと思いがちですが、我慢できましたねえ。いいご両親です。いい子です。

付け足しですが、そういえば、思い出しました。うちの子もリビング学習していたのですが、私の声が大きいから、私がテレビを消さないから、といって勉強中に、水泳に使う耳せんをしていたことがありました。今度、わが子にその効果を聞いてみようと思いました。

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