吉田秋生先生の作品のBANANA FISH。
 
 
バナナフィッシュ・・・錯乱して乱射したひとりの兵士が口にした言葉
その言葉を13年後のニューヨークで耳にすることになります。
 
 
バナナフィッシュとはいったい・・・?
 
 
 
 

BANANA FISHのあらすじ!

 
 
1973年、サイゴン陥落の1年10か月前
兵士たちが廃墟の一角で野宿をしています。
 
 
どさくさに紛れ焼き討ちなどの行為が減らない中
本土に帰りたいとボヤく者もいます。
 
 
グリフィンの姿がないことに気づいた一兵が尋ねると
用を足しに行ったと知らされます。
 
 
故郷の話で盛り上がる中、グリフィンが戻ってきますが
いきなりライフルを乱射しはじめます。
 
 
逃げ遅れた兵士数名が死にますが
とっさの判断で乱射の射程内から外れたマックスたちは
近くにあったライフルでグリフィンの両足を撃ち抜きます。
 
 
錯乱状態だったグリフィンがマックスの問いかけに
こう呟いたのです。
 
 
「バナナフィッシュ」
 
 
1985年ニューヨーク――。
 
 
ひとりの男が殺されているのを奥さんが発見し発覚。
 
 
警察は自殺の方向で動きかけますが
実は同じ場所にもう一体の死体があり
その死体は自殺ではと考えられる男が雇った
シークレットサービスの人間でした。
 
 
今年に入り管轄内で3件
キナ臭い者たちが死ぬ事件が起きています。
 
 
とても自殺とは思えないと意見する者もいます。
 
 
どの事件も自殺と断定するには疑念が残る3件に
頭を悩ます警部に日本の雑誌社からの取材で送られてくる
人員の世話をするはずだった者が少々訳ありで
対応できず代わりに誰が対応するのか・・・
新たな難儀に苦悩する警察陣です。
 
 
 
 
 
 

BANANA FISHのネタバレ!

 
 
その頃一方では血まみれの男から助けを求められた青年がおり
青年はその男からある物を手渡されとある住所を聞かされます。
 
 
その住所に心当たりがある青年は
なぜそれをと問い詰めますが
人がやってきて問い詰め続けることが難しくなります。
 
 
血まみれの男を追って現れた2人組は
青年の見知った者たちで
その者たちは青年をボスと呼びました。
 
 
いるはずのないボスがいることで困惑する男たち。
 
 
しかしなぜこんな真似をするのかと
被せるように問い詰めるボスの迫力に負け
男たちはディノに頼まれたのだと打ち明けます。
 
 
そこに銃声を聞きつけた警察が到着。
 
 
そこから先の話はディノに直接聞くことにしたボス・・・
アッシュは2人をその場から逃がします。
 
 
翌朝、アッシュはディノを訪ねます。
 
 
見張りの男とはウマが合わないようで会話はケンカ腰。
 
 
男の方が暴力で対抗しようと立ち向かいますが
別の男たちに止められます。
 
 
子ども相手に大人げないと諭されたことで
余計にアッシュに対し憎しみを募らせるのでした。
 
 
ディノと体面したアッシュ。
 
 
早速昨夜のことを訊ねますがディノは冷静に
彼の怒りをかわそうとしその対応が
さらにアッシュを苛立たせてしまいます。
 
 
ディノはアッシュに黙って仕事をさせたことに
腹をたてているのだと思っているようですが
アッシュの怒りはそこではありませんでした。
 
 
殺しだけは絶対にさせない・・・
そういう約束をしたはずなのに
殺しの仕事をさせたことに怒りを抱いていたのでした。
 
 
ディノの言い分は組織の人間ではなかったので
アッシュの仲間に依頼をしたのだといいます。
 
 
組織同士の抗争ではないのだから約束違反ではない・・・
それがディノの主張でした。
 
 
アッシュを拾って育てたのはディノです。
 
 
話の主導を上手くディノが握る形になり
この件の話にケリをつけた状態とし
アッシュを帰すことに成功します。
 
 
 
 

BANANA FISHの感想!

 
 
バナナフィッシュという単語がキーワードのようです。
 
 
ことの起こりは1973年の米兵が起こした乱射事件・・・
バナナフィッシュがなんなのか不明なまま
その存在を偶然アッシュが知ったことで
様々な事件に巻き込まれていきます。
 
 
そこにマフィアが絡んでいるようで
とても複雑な構成のように感じます。
 
 
序盤は伏線を置くだけでなにひとつ解決の糸口が
見えないまま話が進むので読み進めては戻って確認して
また読み進めるという感じで
サラッと読むことのできない作品です。
 
 
じっくり腰据えて作品を読みたい
そんな方にお勧めできる作品かと思います。
 
 
ジャンルは少女漫画ですが男性にも大人の方にも
十分楽しんでいただける内容ではないでしょうか。