これを、なんと読むでしょうか。
「タイマ」
と、読まれるかたが、とても多いと思います。、
勿論、タイマとも読みますが、
日本一の品質を誇る麻の生産地、栃木県鹿沼市下永野はじめ、麻関係のかたの中では、
「おおあさ」とよみます。
また、神社でのご祈祷の際に使われる、
ご神具としては、
「おおぬさ」と呼ばれています。
こちらは、その写真です(*^^*)


この、はらいぬさは、「野州大麻」(やしゅうおおぬさ)といいます。
野州麻の中でも厳選された最高品質の神麻、
野州麻の手漉き麻紙、そして柄と台座に野州桧の無垢材を使用し、
古来からの祓具に用いられていた大麻を再現したものです。
我が家の神棚には、この、はらいぬさの小さいサイズのものを、祀っています

小さいものは「小麻(こぬさ)」と呼ばれています

このように、麻は、本来神聖なものとして、日本では昔から大事にされ、また、人々の生活にも深くつながって来ました。
下駄の鼻緒、蚊屋、畳の縫い糸、また、麻は、ぐんぐんまっすぐに育つことから、赤ちゃんの産着には
麻葉の模様が使われています。
戦後、麻は、タイマというまやく、という印象だけが広まり、
栃木県では、昭和40年代に麻の盗難が問題になり、麻農家を悩ませました。
野州麻が、心ない人々により存続の危機にさらされました。
この大きな危機で、地元農家の強い要望を受け、
栃木県農業試験場鹿沼分場は、10年の歳月をかけ、
無毒麻「とちぎしろ」の成育に成功しました。
まさに、麻農家と農業試験場が一丸となって研究を重ねた10年間でした。
その後、わずか二年で、県内のすべての麻が
「とちぎしろ」に転換されたことでも、
産地の皆さんの熱意を感じることができます。
こうした先人の努力の結晶を守るため、農業試験場では、げんざいも、
「とちぎしろ」の無毒性をいじするために、
純粋な種の栽培を続けています。
(広報かぬま2012.10月号 No.1145
県あさ振興連絡協議会 白澤 義司さん
栃木県農業試験場 研究開発部 星 一好さん
のインタビュー記事より抜粋参考)
その記事より



このように、日本では、もうずいぶん前から無毒麻の開発がされ、
現在では、、
麻=たいまという方程式は、
なくても良いはずの
環境が作られています。
にも関わらず、
そのことは、未だに、あまり知られておらず、
麻に対する偏見だけが
根強く残っています。
麻の栽培には、免許がいり、
その免許取得や、更新も難しいため、
更には、麻農家でも高齢化が進み、
後継者不足が深刻な問題になっています。
わたしは、麻畑の広がる山里で産まれ育ちました。
小さいころ、近所のおばあちゃんたちは、みんな麻引き作業をしていて、
わたしは、その光景を見てるのが大好きで、
いつまでも飽きずに見ていた記憶があります。
その頃は、麻のことなどあまり知りませんでしたが、
おばあちゃんたちの手にかかり、
土色の粘った麻が引かれ、
黄金色に輝く麻がむき出しになって表れるとき、
その色、音、匂い、
すべてが
未だに鮮明に
私のなかに刻まれています。
縁あって、
40年近い歳月を経て、
また、私の人生にかかわることになった麻。
あの頃は知らなかった
麻の素晴らしさや、
歩んできた歴史
未だに残る誤解
そして、何より
麻と出会えたことへの喜びと感謝を知って
少しでも、麻を広め、
誤解をとき、
麻でのつながりを大切にしていきたいと思っています。
私の故郷、麻の産地で育ったことを
誇りに感じながら、、、
IIIII麻の製品のお問い合わせは、野州麻紙工房まで
電話0289-84-8512
私の経営する、天然素材の雑貨屋さん
「never land」でも、お取り扱いしています。
ご希望のかたは、メッセージ欄にて
ご連絡ください。
一人でも多くのかたと、麻でつながれますように、、、。